日本ハムは「ひょっとしたら、ひょっとする」　専門家も注目…浸透する新庄イズム

新庄監督が「選手にうまくやる気を起こさせている」

　何より新庄監督の野球がナインに浸透してきたと見ている。「のびのび楽しくやらせている。今日も（8回無死一、二塁の）加藤のところで送りバントするかと思ったらしなかったり、けっこういろんな作戦を取る。ちょっと思い切ったこともするけど、選手たちも2年目なので、だいぶわかってきている。去年はえっ？　て思っただろうけどね。トライアウトとかいって、選手も大変だったと思う。あの感じで勝てというのは難しかったでしょうけど、去年やっていたことが今年に結びついている気はしますよね」。

　マウンドで笑顔で投げるようになった田中正をはじめ、新庄監督が選手のメンタル面を考慮した上で能力を発揮させていることにも二重丸をつける。野田氏は「（阪神から移籍の）江越もそうだし（前中日の）マルティネスもそう。選手にうまくやる気を起こさせているし、自信をつけさせている」と感心しきり。だからこそ、まだまだ日本ハムは巻き返し可能と見ているのだ。

「そういうチームカラーでやっているから、勢いがついたら大型連勝しそうな感じもある。いい野球をしてますしね。まず勝率を5割にしてからですけど、そうなると上位3チーム（ロッテ、オリックス、ソフトバンク）にも絡んでいけるのでは。2連覇のオリックスにもまだ勝ち越してますからね」と野田氏は言う。もはや話題先行のチームではない。新庄日本ハムの今後に注目だ。

（山口真司 / Shinji Yamaguchi）