「日本は米国と違って」 異国でも柔軟な対応…巨人左腕に漂うジャパニーズドリーム
3番・秋広が2安打2四球、原監督「今年は3番で4月、5月に苦しみましたので……」
リハビリ期間中に日本の打者の研究を進め、クイックを交えたり、逆に足をゆっくり上げたりと、投球フォームにも緩急をつけた。「日本の打者の多くはアメリカの選手などと違い、足を上げてタイミングを取ってくるので、それを外すために武器として取り入れようと思った」と明かす。2016年から2019年までの4年間にメジャーで20試合に登板し、最近2年間はメキシカンリーグを主戦場としていたが、日本で成功する条件である順応性は十分備えているようだ。巨人の先発ローテに強力な1枚が加わったことになる。
一方、打線では20歳の秋広優人内野手がチームに勢いを与えている。この日も2打数2安打2四球で全打席出塁し、規定打席には足りていないものの、今季打率.331を誇る。最近17試合連続で務めている3番でも.317(63打数20安打)と、臆するところがない。原監督も「今年は3番バッターという点で4月、5月に苦しみましたので、彼が入ってくれて、まだまだ手放しというところではないですが、いい形で3番に入ってくれた。続けてもらいたいですね」と称える。
現状で巨人に6.5ゲーム差をつけセ・リーグ首位の阪神は、交流戦に入ってから12球団中10位タイの5勝7敗1分と失速気味。投打にフレッシュな新戦力が台頭している巨人が、首位争い参入へ態勢を整えつつある。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)