黒田博樹の気遣いに仰天「顔が見えないくらい…」 感謝を伝えた9年後の“お返し”
川端順氏は黒田夫人宛てに花を贈って復帰を祝った
2007年オフに広島からFAでメジャーに移籍した黒田博樹投手は2014年オフに復帰した。ドジャース、ヤンキースで主力投手として大活躍。バリバリのメジャーリーガーの立場で、米球界の高額オファーも蹴ってのカムバックに広島だけでなく日本中が沸いた。当時、広島の編成部長だった川端順氏(徳島・松茂町議)は極秘交渉を進めていた鈴木清明球団本部長の喜びようが今でも忘れられないという。
川端氏が黒田復帰の大ニュースを知ったのは鈴木本部長からの電話だった。「おい、川端、喜べ、黒田が帰ってくるぞ!」。まさに弾むような声だった。電話口からも鈴木本部長の歓喜の表情が思い浮かぶほどだった。「ホント、あれは鈴木さんのお手柄ですよね」。
それ以降、いろんな打ち合わせがあった。「マンションはどこを用意するとか、しょっちゅう話し合った記憶がある」。黒田氏が広島に戻ってきた時、川端氏は他の編成部員とともに広島空港まで迎えにいった。とにかく感謝の気持ちをどんな形でも伝えたい。それくらいの一大イベントでもあった。
川端氏も考えた。「黒田が喜んでくれるのは何だろうってね。編成部員ともそんな話をいろいろしたけど、それで僕が思いついたのは、花を贈ることだった。黒田ではなくて奥さんにね。向こうでは大変だったと思ったので“ごくろうさまです”ってね。広島のマンションに住む日に届けてもらいましたね。奥さんも『ありがとうございます』と言ってくれて……」。