家族で訪れても一日中楽しめる 壮大なスケールに驚き…アリゾナのトレーニング施設

MLBのスプリングトレーニングが行われるSloan park【画像:パーソル パ・リーグTV】
MLBのスプリングトレーニングが行われるSloan park【画像:パーソル パ・リーグTV】

Dバックスとロッキーズが共同所有…計17のフィールドがある

 エンゼルスの大谷翔平投手をはじめ、多くの日本選手が活躍しているMLB。NPBでいうキャンプにあたるのが、2月-3月に行われるスプリングトレーニングで、全30球団のうち、15球団がアリゾナ、15球団がマイアミで実施する。今回はアリゾナ・フェニックス周辺で行われている2つの施設についてレポートする。

 NPBのキャンプとの一番の違いが、施設のスケールの大きさだ。鈴木誠也外野手が所属するカブスは、アリゾナ州フェニックスのメサ地域に施設を保持している。トレーニングルームやブルペンなどはもちろん、内野のみの小さいものと合わせると7つのフィールドがある。すぐ隣には約1万5000人を収容するSloan parkがあり、カブスはアリゾナに計8つのフィールドを保持していることになる。特筆すべきはフィールドの数だけでなく、この施設が全て本拠地を置くカブスのものであるということだ。

 日本のキャンプは沖縄や宮崎どで実施される。球場含む施設は各市町村などが基本的に管理・運営しており、NPB球団はキャンプの時期のみ施設を借りて行うのが一般的だ。1球団がキャンプを行う施設は、フィールドは2つほどのところが多い。

 カブスの施設では、スプリングトレーニング期間以外は、マイナー選手が練習、調整。メジャーの選手でも調整が必要な場合は、この施設でトレーニングなどを行うという。Sloan parkは高校生、大学生の試合に貸し出すこともあるそうだ。

Dバックスとロッキーズが共同所有…計17のフィールドがある
 Sloan parkは2014年オープンの施設で、グッズストアや子ども用フィールドなどもある。徒歩5分ほどの距離にはショッピングモールも。家族で訪れても丸1日楽しめる。スプリングトレーニング中は多くのファンがアリゾナに集まることもあり、カブスの練習試合が開催される日のSloan parkは平日でも多くのファンで賑わう。

 アリゾナには、他にも素晴らしい施設がある。内野のみを合わせて計17のフィールドを持つSalt River Fields at Talking Stickは、ダイヤモンドバックスとロッキーズが共同所有している。Sloan park同様に、球場内にはレストランやバー、子ども用のフィールドなどがある。Salt River Fields at Talking Stickも多くのファンで賑わっており、試合だけでなく、球場で過ごす時間を楽しんでいる人が多いようだ。

 日本とアメリカ。NPBとMLB。国土や経済規模、文化などもちろん一概には横比較はできない。日本にも素晴らしい球場や施設、応援など世界に誇れる文化がある。ただ、アリゾナの雰囲気を肌で感じ、アメリカのスケールの大きさに圧倒されたのも事実。プレーはもちろんのこと、ビジネスや文化などの違いという視点でMLBを見ても面白いのではないだろうか。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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