大学では1登板も…2軍の守護神に大成長 オリ育成ルーキーが歩む“宇田川ロード”

オリックス・入山海斗【写真:橋本健吾】
オリックス・入山海斗【写真:橋本健吾】

オリックスで2軍の守護神を務める育成ドラフト3位ルーキー・入山海斗

 球界随一の投手力を誇るオリックスで、“育成ルーキー”が虎視眈々と1軍のマウンドを狙っている。昨年の育成ドラフト3位で入団した入山海斗投手は、ここまでウエスタン・リーグ26試合に登板し1勝1敗、防御率2.16、リーグトップタイの11セーブをマーク。大学時代は公式戦でわずか1試合の登板に終わった右腕は「今は投げられることが楽しい」と笑顔を見せる。(記録は7日現在)

 投げる喜びを感じながらマウンドで躍動する。背番号「032」の入山は力のある最速154キロの直球とカーブ、フォークを武器に2軍の守護神に君臨。「今までなかった経験をできている。(夏場を迎え)疲れは多少ありますが、投げられることが楽しいです」と、充実した表情を見せる。

 東北福祉大では1年秋に公式戦デビューを果たしたが、4年間でリーグ戦登板はわずか1試合のみ。層の厚い投手陣の中で出番は訪れなかった。それでも、150キロを超える直球と高い将来性がスカウトの目に留まった。

 育成ながらも春季キャンプ、練習試合で猛アピール。3月15日の楽天とのオープン戦(静岡)で“1軍初登板”を果たした。だが、自慢の直球は次々に弾き返され2/3回、2安打1四球2失点。イニング途中で降板となった。直球一辺倒だった反省を生かし、フォークボールを覚えたことで投球の幅が広がったという。

 ここまでの成績を振り返り「先の事を全く考えず、投げさせてもらえる1イニング、打者1人を抑えることだけに集中している。序盤は好不調が激しかったですが、投げていくうえで少しずつ悪い中でも勝負できるようになってきた」と、成長を実感している。

東北福祉大の先輩・岸田護2軍投手コーチ「ストライクゾーンにどんどん投げなさい」

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