大谷翔平は「打てねぇなって」 陽岱鋼が感じた凄み…“打席”で見た衝撃の変化

「ハイポイント・ロッカーズ」でプレーする陽岱鋼(左)とエンゼルス・大谷翔平【写真:川村虎大、ロイター】
「ハイポイント・ロッカーズ」でプレーする陽岱鋼(左)とエンゼルス・大谷翔平【写真:川村虎大、ロイター】

陽岱鋼が語る最も凄かった投手は「翔平ですかね…」

 環境は違えど、同じ米国で戦う元チームメートの活躍を嬉しそうに見守る。元日本ハム、巨人の陽岱鋼外野手にNPB時代に対戦して最も凄かった投手について問うと「翔平ですかね……」。名前を挙げたのはエンゼルスの大谷翔平投手だった。2人は公式戦では対戦がないにも関わらず、強烈なインパクトが記憶に焼き付いていた。

 2人は2013年から2016年まで日本ハムで一緒にプレー。2016年には大谷は投手で10勝4敗、防御率1.86(規定未満)。打者としても規定未満の382打席ながら打率.322、22本塁打。陽も同年、主に1番打者を任され打率.293、14本塁打。外野部門で4度目のゴールデングラブ賞を受賞する活躍で、日本一に貢献した。

 陽は2017年に巨人移籍。大谷は同年の交流戦での登板はなかったため、公式戦での直接対決が実現することはなかった。ただ、2016年のクライマックスシリーズ前に行われた紅白戦で“初対戦”したときの衝撃が忘れられないという。

「えげつない真っすぐとスライダー。これは凄かった。他球団でも対戦した凄い選手はたくさんいたんですよ。けど、(大谷は球種が)絞れない。後ろで見ていたときも、『(他球団の)みんな……この球打つのは大変だな』って思っていたんですが、対戦して改めて分かった。『打てねぇな』って」

今でもプレーをチェック「打ったと思ったら、また打ってる(笑)」

 今年、大谷は7日(日本時間8日)終了時点で投手としては7勝(4敗)、打者としては打率.297、31本塁打、68打点で3冠王も射程圏内にいる。今でも大谷のプレーは投打ともにチェックしている。

「(日本ハム時代より)さらに球が速くなっている気がするし、スイーパーもこれは当たらないんじゃないかな(笑)。プレー見てて本当に楽しい。打者としても前半戦で31本? 6月は15本でしょ? ニュースを見て、打ったと思ったら、また打ってる(笑)。さらに、またって。えげつないなって。考えられないですよ」

 陽は2021年に巨人を退団し、今年から北米独立「アトランティック・リーグ」のハイポイント・ロッカーズでプレーしている。同じ米国の頂点でプレーする大谷の活躍は励みになっているる。「自分も現役だから。勝ちに、結果にこだわってやるだけです」。まだまだ、負けていられない。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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