吉田正尚、届かなかった夢舞台「来年の目標」 期間中は“格別な時間”家族でまったり

レッドソックス・吉田正尚【写真:Getty Images】
レッドソックス・吉田正尚【写真:Getty Images】

ノンストップで突き進んだ吉田正尚が球宴休みに“パパの顔”

 新しい目標が、またできた。レッドソックスの吉田正尚外野手は前半戦を終え、出場78試合で打率.316、10本塁打、44打点、6盗塁と躍動した。ア・リーグ打率ランキング3位で折り返すなど、メジャー移籍1年目での活躍に、周囲からは「球宴に選出されるかも」の声が届いたが、夢舞台への出場切符は掴めなかった。

 球宴期間は「癒し」と語る家族とともにボストンで過ごした。3月に開催されたWBCで世界一に輝くなど、今季ここまで“ノンストップ”で突き進んできた吉田にとって、3歳を迎えたばかりの長女、1歳の次女、妻・ゆり香さんと過ごす時間は“格別”だった。

 休日は優しい“パパの顔”を見せる吉田だが、球宴出場について問われると「やっぱり、メジャーのオールスターですからね。1番の大舞台。肩書き、箔のつく部分もありますし、誰もが行ける場所じゃない。日本よりも球団や選手が多い中で、あの舞台に立てるのは本当に光栄なことだと思います」と表情を引き締めた。

 春先こそは打撃に苦しんだ吉田だが、試合を重ねる度に状態を上げ、打率.316にまで持ってきた。「もちろん、結果もそうですし、まずは周囲に認められないといけない」。熱心に練習を行い、仲間たちに一目を置かれる存在にもなってきた。

 球宴出場は「また1つ、来年の目標になりましたね。まずは、後半戦も頑張っていきたいと思います」と目線を上げる。

「ボストンといえば吉田正尚。アメリカン・リーグの外野といえば吉田だと。そこまでの成績を残さないと、オールスターには選ばれないということだと思います」

 自宅を出れば、甘えはない。突きつけられた“現実”を迎え撃つ覚悟ができている。

(真柴健 / Ken Mashiba)

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