ブレークから一転…調子に乗って“低迷” ライバル出現で定位置失う「大失敗シーズン」|球界群像 長内孝#7
元広島・長内孝氏【写真:山口真司】「3番を任せる」古葉監督の言葉に「その気になって調子に乗ってしまった」
調子に乗って失敗した。元広島の強打者で「本格派 炭焼やきとり処 カープ鳥 おさない」(広島市に2店舗)のオーナー・長内孝氏は自身の現役時代を苦笑いしながら振り返る。プロ8年目の1983年に18本塁打を放つなど躍進しながら、9年目の1984年は9本塁打と成績がダウンした時のことだ。「余裕がありもせんのに、変に余裕を持った。僕ってそういうところがあったんですよ」と記憶をたどった。
117試合に出場し、打率.265、18本塁打、56打点。8年目にして、ついに結果を出した。背番号は「33」から、尊敬する先輩・三村敏之氏がつけていた「9」を受け継ぐことになった。「その年(1983年)のオフに(監督の)古葉(竹識)さんに呼ばれて『来年は新しい外国人選手は獲らないから、お前に3番を任せるから頼む』って言われた。これに僕はバカだから、その気になって、調子に乗ってしまったんです」。
1984年シーズン、広島にはドラフト2位で法大から小早川毅彦内野手が新加入した。長内氏にしてみれば、一塁でポジションがかぶるライバルの出現。今までよりも、さらに気を引き締めて臨む必要があった状況だ。にもかかわらず、古葉監督に「頼む」と言われていたこともあって、余裕を見せてしまったという。「本当は余裕があるようなふりをしていたって感じだったんですけどね」。これが、失敗の始まりだった。
一塁手のポジションを奪った小早川毅彦氏は新人王に輝いた
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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