大谷翔平が魅了された敵軍主砲の素顔 記者に突然質問「ヤマガタってどう書くんだ?」

ガーディアンズのホセ・ラミレス【写真:Getty Images】
ガーディアンズのホセ・ラミレス【写真:Getty Images】

球宴で大谷がお気に入りと明かしたガーディアンズのラミレス

 初対面だろうが関係なく話しかけ、他人と他人をつなぐ。クラブハウスでは常に誰かと話し、明るい雰囲気が印象的だった。エンゼルス・大谷翔平投手が11日(日本時間12日)のオールスター戦でのインタビューで「好きな選手」として挙げたガーディアンズのホセ・ラミレス内野手。二刀流が魅了された人柄に記者自身も触れた出来事があった。

 5月から渡米しエンゼルスを担当した記者にとって、5月12日(日本時間13日)からのガーディアンズ3連戦は初の敵地取材だった。右も左もわからない中、ガーディアンズ側のクラブハウスに入ると、話しかけてきたのがラミレスだった。

 ラミレスはガーディアンズ一筋で通算206発を誇る両打ちの内野手。11日(同12日)のオールスター戦の前にMLBネットワークのインタビューに応じた大谷が「ラミレス選手は敵チームですけど、いつもよくしてくれるというか、ナイスガイですし、話していて面白いなと思うので、好きかなと思います」と明かしていた。3連戦初戦の試合前、緊張した面持ちの記者に「どこから来たの?」と問いかけてきた。

「日本から来ました」。そう答えると、「うちにも日本出身の選手がいるよ。クワンに会ったか? おい、クワン!」。呼びかけたのは祖父母が山形出身の日系選手、スティーブン・クワン外野手だった。

 クワンはチームメートとトランプの最中だったが、ラミレスはお構いなし。「日本から記者が来たぞ」「(祖父母は)日本のどこにいるのか?」「日本に行ったことはあるのか?」。記者顔負けの矢継ぎ早の質問に、クワンも苦笑いでトランプを片付け、諦めたように口を開いた。

記者にクワンを紹介…山形の話に興味津々

 それからラミレスが記者にクワンを紹介すると、クワンも日本の思い出話をしてくれた。「夏休みに小さい頃はよくヤマガタに行った」。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にはメジャーリーグ機構(MLB)に出場資格がないと判断され、野球日本代表「侍ジャパン」入りは果たせなかったが、「日本代表として出たかった」と残念そうに語っていた。

 そんな記者とクワンの会話をラミレスが黙って見守るはずもなかった。日本の話題に興味津々。「ヤマガタ? どこにあるんだ」「今も日本に家族はいるのか?」。クワンだけでなく、記者にも質問が飛んだ。「ヤマガタってどう書くんだ?」と紙とペンを手渡してきた。ネットでも検索できるよう漢字とローマ字で「山形、Yamagata」と書き返すと、「ありがとう」と言って、満足したかのようにクラブハウスを出て行った。

 その時はメジャーリーグを取材し始めてまだ1週間ちょっと。当時はその勢いに少し面食らってしまったが、今考えると緊張していた記者に対する気遣いだったのかもしれない。その後、ラミレスの“アイスブレーク”のおかげで、ほかの選手への取材もはかどった。大谷が「面白くて好き」と語った人柄。記者がラミレスと話をしたのは3日間だけだったが、十分納得できた。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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