「不細工やったけど強かった」 新井貴浩の“開花前夜”…巨人コーチの教えで変身|球界群像 長内孝#13
現役時代の新井貴浩氏【写真:荒川祐史】長内孝氏は1994年から2005年まで広島のコーチを務めた
1994年シーズンから三村敏之氏が広島監督に就任した。前年の1993年に横浜で現役生活を終えた長内孝氏は、この年から古巣の広島で指導者として再スタートを切った。最初の仕事は2軍打撃コーチで「三村さんに『金本(知憲外野手)というのがおるから、こいつを何とかしてくれ』と言われた」。自身が若い頃、山本一義氏の下でやっていたように、春のキャンプでは徹底的に振り込ませたという。
金本氏はまだプロ3年目の若手だった。「カネに素質があるのはわかった。『これまでにホームランは何本打った?』と聞いたら『4本』というから『お前だったら30本は打てるで』って言ったのを覚えている。すぐ1軍に上がっていったから、そんなに長く見ることはなかったけどね」。その年の金本氏は後半戦から頭角を現し、17本塁打を放った。くしくも完全に覚醒させたのは当時の広島1軍チーフ兼打撃コーチで、長内氏の恩師である山本一義氏だった。
「カネはレギュラーを取ってからも、自分でやる練習をすごくしていた。重いバット、長いバットを振ったりもしていた。左投手に対応する練習もいろいろ考えてやっていた。すごいと思ったね」。若い頃の長内氏は山本一義氏の指令をクリアするのに必死だったが、金本氏はさらに上をいった。「カネだけじゃなく前田(智徳)もそうだったけど、練習できる体力があるのが財産だよね。ずっと続けられる。それは技術よりも大切なことなんじゃないかと思った」と話した。
元広島・長内孝氏【写真:山口真司】巨人・宮田征典コーチに指導受け、スローイングを改善させた新井監督
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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