勝つために必要な我慢 大谷翔平、ヘルメット叩きつけに滲む“四球攻め”克服の難しさ

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

前夜まで2戦7四球と勝負させてもらえず…ボール球を振る場面が目立った

■パイレーツ 3ー0 エンゼルス(日本時間23日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手は22日(日本時間23日)、本拠地・パイレーツ戦に「2番・指名打者」で先発出場したが、4打数で3試合連続無安打に終わった。打率.302。チームは完封負けで連勝は4で止まり、地区4位に転落した。

 自身への不甲斐なさからか。大谷は3回2死一塁でボール球を振って2打席連続三振。自軍ベンチ内のバットケースにヘルメットを3度叩きつけた。跳ね返ったヘルメットは自身の腕に当たるほど。珍しいシーンだった。

 19、21日(同20、22日)の2試合で7四球と勝負をさせてもらえなかった。初回1死では四球を確信して一塁へ歩きかけたところで見逃し三振のジャッジ。不満げな表情を浮かべていた。8回1死でも2球目のボール球を振って空振り三振。相手チームが四球覚悟の攻めをしてくることは、大谷自身も分かっている。「ボールを振らない。ストライクに来た球をしっかり打つ」と前日に誓っていた。それができなかったことからこそのヘルメット叩きつけだろう。

 試合後、報道陣にロッカールームが開放された時には、白のTシャツ、ハーフパンツ姿だった。そして、ロッカー前の椅子に静かに腰を下ろしていた。8月1日(同2日)のトレード期限が迫る中での試合の臨み方について、大谷は「また明日切り替えて勝つ」と気持ちの切り替えを強調していた。ワイルドカード進出圏内へは4ゲーム差のまま。正念場は続く。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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