大谷翔平のお陰でメジャーが「また新しく感じられる」 著者が仰天した“上書き”の連続

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

ポスナンスキー氏は自著の1章を大谷に費やした

 エンゼルスの大谷翔平投手はここまで、ア・リーグトップを独走する42本塁打を放つなど投打で躍動している。球界の歴史を変え続ける二刀流に、米メディアは“野球界を救う”存在として称えている。

 米紙「ワシントンポスト」でジョー・ポスナンスキー氏が「ショウヘイ・オオタニは野球のダイヤモンド内で、(人々が)混乱するようなことをしている」としていかに凄まじい活躍をしているかを述べた。

 ポスナンスキー氏は自著「Why We Love Baseball: A History in 50 Moments」の中の1章を大谷に費やした。「この本の中で、最も書くのが難しかった章は、いろいろな意味で極めて重要な章でもあった。その章のタイトルはシンプルに“ショウヘイ”である」。

 大谷について「最高の打者であり、最高の投手かもしれない。メジャーリーグではこれまで前例がないことだ。最も近いのはベーブ・ルースだが、熱心な野球ファンなら、ルースが伝説的なスラッガーになる前は偉大な投手だったことを知っているだろう。しかし、そのルースでさえ、オオタニが今していることをやっていなかった。彼はより日常的にプレーするようになると、投手をやめたのだ。オオタニは唯一無二である」と称賛すると「この本でオオタニについて書くのがこれほど難しかった理由は、彼が自分自身を超え続けているからだ」と説明した。

「ショウヘイ」という章の最初のバージョンでは、2022年6月のロイヤルズ2連戦について書いたという。「火曜日に2本塁打8打点を記録し、水曜日には8イニングを投げ無失点、13奪三振を記録した。それは彼の並外れた才能を代表するような出来事にみえた」。そして今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を経て「日本がアメリカに勝利した際、彼は友人であり同僚でもあり、過去10年で最高の選手であるマイク・トラウトを三振に仕留めた。そのため、(今度は)これがその章になったのだ」と“上書き”を余儀なくされた。

 しかし、まだ終わらなかった。「彼はおそらくどの選手にとっても史上最高となる月を過ごした。今年6月には、27試合で打率.394、15本塁打を放ち、投手としても2勝を挙げ、37人の打者から三振を奪った。そして、7月の終わりにはデトロイトでのダブルヘッダーの第1戦で1安打完封、第2戦では2本のホームランを放ったのだ」。だからこそ「私は今後10年間、この章を書き直し続けることになるかもしれない」とうれしい悲鳴を上げた。

「もう野球についてすべてを見つくしたと思ったら、魔法のように、ウィリー・メイズ、ロベルト・クレメンテ、ジョニー・ベンチ、ケン・グリフィーJr.、そしてショウヘイ・オオタニのような選手が現れる。そして、すべてがまた新しく感じられるのである」と同氏。まだまだ大谷の“見るべき活躍”は続きそうだ。

(Full-Count編集部)

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