元鷹サファテ氏が1253日ぶり本拠地登板 家族のサプライズ登場に思わず涙

始球式を行った元ソフトバンクのデニス・サファテ【写真:荒川祐史】
始球式を行った元ソフトバンクのデニス・サファテ【写真:荒川祐史】

「ダブルアニバーサリーデー」のゲストとして2021年の現役引退後初の来日

■ソフトバンク ー 西武(19日・PayPayドーム)

 広島、西武、ソフトバンクで活躍し、2021年に現役を引退したデニス・サファテ氏が19日、本拠地PayPayドームのマウンドに上がった。球団創設85周年&ドーム開業30周年記念イベント「ダブルアニバーサリーデー」のゲストとして3年ぶりに来日し、本拠地のマウンドに上がるのは、2020年3月14日の広島とのオープン戦以来、1253日ぶりとなった。

 登場前にはスタンドのビジョンにスペシャル映像が放映され、ファンの大歓声を受けて一塁ベンチから背番号「58」のユニホームを着てマウンドへ。現役時代にバッテリーを組んだ鶴岡慎也氏が捕手役を務め、慣れ親しんだマウンドからボールを投じた。合図の前にまさかのフライングで暴投。仕切り直して投じた“2球目”は豪速球となって鶴岡氏のミットに突き刺さり、スタンドからどよめきが起こった。

 広島、西武を経て2014年にソフトバンクに加入したサファテは守護神として君臨。移籍1年目から4年連続で30セーブ以上をマークし、2015年からは3年連続で最多セーブのタイトルに輝いた。2017年にはNPB歴代最高となる54セーブをマークし「キング・オブ・クローザー」と称されるようになった。

 だが、2018年に股関節の異変を訴えて戦線を離脱。手術を受けて復帰を目指したものの、本来の投球を取り戻すことはできなかった。2019年以降、オープン戦での登板こそあったものの、公式戦登板はなし。2020年オフには「人工股関節置換術」を受け、契約最終年となった2021年は米国に滞在したままリハビリを続けたものの、復帰には至らずに現役を引退。来日は最後にプレーした2020年以来だった。

 セレモニアルピッチ後には引退セレモニーも実施された。柳田悠岐外野手、長谷川勇也打撃コーチから花束が贈られ、サプライズで花束贈呈に家族も登場すると目頭を押さえて涙を流した。「8年間、家族と離れて生活していても、皆さんの支えがあったからこそここまでできたと思っています。ありがとうございました」と、支えてくれたファンに挨拶。スタンドからだけでなく、かつて在籍した西武のナインからも大きな拍手が送られていた。

【実際の様子】懐かしい投球フォーム… 家族のサプライズ登場には涙を見せたサファテ氏

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