大谷翔平の満塁弾で脚光の日本企業 米記者も注目…“ちゅ~る広告”の絶大な効果

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

エンゼルスタジアムに広告を掲出している「いなばペットフード株式会社」

 大谷翔平投手の所属するエンゼルスの試合では、数多くの日本企業の広告が本拠地・エンゼルスタジアムに輝く。その中でも絶大なインパクトを誇るのが、「Ciao ちゅ~る」の広告だ。右翼席上部にあるモニターに、赤い背景で「GET LOUD(盛り上がれ!)」の合図とともに3匹の猫が映しだされる。それに合わせてファンは大きな声をあげる。

 エンゼルスタジアムの“巨大猫広告”はどのようにして生まれたのか。19日(日本時間20日)のレイズ戦で始球式を行った「いなばペットフード株式会社」の稲葉敦夫社長は「突然、話があったんですよ」と経緯を明かした。米国出身の社員が友人経由で提案。「大谷さんの応援をできるなら」と今年4月からスポンサーとして広告を出すことを決めた。

 当初は「どこか片隅に出るのかなと思っていた」と稲葉社長。しかし、いざスタジアムを見てみると、右翼席上部にある巨大スクリーン、3階席の手前のモニターなどに猫とともに「Japanese No.1 Cat Treat」の看板が。18日(同19日)のレイズ戦で大谷が43号満塁弾を打った試合でもすぐ横に「Churu」の文字が。「本塁打を見てびっくりしちゃったね」と驚きの声をあげた。

 大谷の活躍もあり、米国でも「ちゅ~る」の知名度が急上昇。MLB公式サイトで第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)なども取材したマイケル・クレア記者も自身のX(旧ツイッター)で「オオタニの試合を観戦する中で、ちゅ~るが猫のおやつでナンバーワンだということを知った」と投稿したこともあった。実際に稲葉社長も「アメリカでもかなり売り上げもよくなっていますよ。ウエットタイプのスナックは売り上げ世界一です」と効果を実感する。

 稲葉社長はこの日、「178(いなば)」の背番号をつけたエンゼルスのホームユニホームを着用して始球式に臨んだ。日本では神宮球場の室内練習場で練習に励んできたが、結果はワンバウンド。それでも笑顔でマウンドを降りた。「これからも頑張ってほしいです」。二刀流の活躍を球場でサポートする。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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