来日1年目から本領発揮の西武助っ人 心酔する“2人の同僚”「あの年齢で凄い」

インタビューに応じた西武のデビッド・マキノン【写真:矢口亨】
インタビューに応じた西武のデビッド・マキノン【写真:矢口亨】

チーム内外の人々のサポートを得て打棒を振るう西武・マキノン

 西武で今季113試合中、43試合で4番を務めるなど活躍しているのが、来日1年目のデビッド・マキノン内野手だ(27日現在)。昨年はエンゼルスでプレーし、大谷翔平投手のチームメートだった。上位浮上を狙うチームの主砲にFull-Countがインタビューすると、意外な“コーチ役”の存在が明らかになった。

 外国人選手は“助っ人”と呼ばれ、1年目から結果を求められる。異国の野球に順応できるかどうかが鍵になるが、マキノンは「スイング自体は大きく変えていない」と言う。一方で、球種の絞り方は変えた。アメリカではセンター返しを心がけて打席に入ることが多かったが、日本では右中間からライト寄りを意識しているそうだ。

 日本の野球にアジャストするのに最も苦労した点は、当然ながら初めて対戦する投手が多かったこと。開幕から2か月くらいは、全てのチーム、様々な投手と一通り対戦しながら、相手の情報を収集する作業を重視した。さらに、その日対戦する投手が自分に対してどう攻めてくるのか、どの球種をどのコースに投げてくるのかを、松井稼頭央監督、嶋重宣、高山久の両打撃コーチらと分析した上で試合に臨んでいる。

西武のデビッド・マキノン【写真:矢口亨】
西武のデビッド・マキノン【写真:矢口亨】

 チームメートからアドバイスを受けることもあるのだろうか。そう尋ねると、マキノンは「ナカムラサン、クリヤマサン」と、チーム最年長コンビで今年40歳の中村剛也内野手、栗山巧外野手を挙げた。

 中村には同じ右打者として、日本の投手のツーシーム、カットボールにどう対応しているのかを具体的に聞いた。例えば、左投手のカットボールがインコースに食い込んできた場合、引っ張るのか、バットを内側から出すようにして逆方向へ持っていくのかなどを相談している。栗山には「あの年齢で大きな怪我をせず、元気に1軍でプレーできているところが凄い」と心酔。シーズンオフにどんなトレーニングをしているのか、どのように調整をしているのかを“取材”している。

 マキノンの“コーチ”はアメリカにもいる。妻の継父にあたるマシュー・メイシーさんは、かつてエクスポズ(現ナショナルズ)、ブルワーズで投手として活躍した元メジャーリーガーだ。マキノンは自分の打撃フォームを動画撮影して送信し、投手目線でアドバイスを受けている。来日1年目から打棒を振るっているのは、チーム内外の人々のサポートがあればこそのようだ。

(倉林知子 / Tomoko Kurabayashi)

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