大谷翔平、打撃3冠王への障壁 エ軍解体で“ヒリヒリできない”…モチベーション心配か

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

HR王争いの2021年は9、10月に4本塁打止まり、同年の月間ワーストだった

 エンゼルスの大谷翔平投手は1日(日本時間2日)の敵地・アスレチックス戦から13連戦に臨む。長丁場のレギュラーシーズンも残り1か月ちょっと。8月の大失速で2014年以来9年ぶりのポストシーズン進出は厳しい状況となり、注目されるのは大谷のタイトル争いか。

 両リーグ最多44本塁打を放ち、リーグ3位の95打点をマーク。打点トップのレンジャーズ・ガルシア、アストロズ・タッカーとは2点差で2冠王は射程圏で、打率.307もリーグ3位の好成績だ。右肘の内側側副靱帯の損傷で今季登板はなくなったが、2000年トロイ・グロースが記録した球団シーズン最多47本塁打の更新など、打撃成績をどこまで伸ばすか注目が集まる。だが、一方で心配なのは大谷のモチベーションの低下か。

 チームは8月1日(同2日)のトレード期限前に積極的な補強に動いて勝負に出たが、いきなりの7連敗で暗転した。月間8勝19敗と大失速し、ついにはチームを解体。中継ぎ左腕マット・ムーア、ハンター・レンフロー外野手らだけでなく、トレード期限前にトレード獲得したルーカス・ジオリトやレイナルド・ロペス、ドミニク・リオンの3投手を次々とウェーバーにかけて放出した。

 今季は3月のワールド・ベースボール・クラシックから投打に渡ってフル回転。8月23日(同24日)に右肘の内側側副靱帯の損傷が発覚してからも指名打者として出場を続けている。2021年9月下旬には「ヒリヒリする9月を過ごしたい」と語っていたが、程遠いのが現状だ。何よりモチベーションの低下が心配される。

 熾烈な本塁打王争いを演じた2021年は9、10月の28試合出場して打率.231、4本塁打、10打点。月間4本塁打は同年の月別ワーストだった。さらに9、10月は通算107試合出場で打率.265、19本塁打、55打点。本塁打と打点は月別ではワーストとなっている。残り28試合。逆境を物ともしない、豪快な打撃を期待したいところだ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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