女子W杯会場に迷い込んだ“金色”の子猫 運営と同時進行で…命をつないだ神対応

子猫を保護した大会運営スタッフの岩本愛さん【写真:喜岡桜】
子猫を保護した大会運営スタッフの岩本愛さん【写真:喜岡桜】

広島で開催中の女子W杯会場に子猫が“来場”…大会スタッフが保護

 球場に迷い込んできたのは、痩せた1匹の子猫だった。カーネクストpresents「第9回WBSC女子野球ワールドカップ・グループB」は15日、三次きんさいスタジアム(広島)で大会3日目の3試合を行った。チャイニーズ・タイペイとプエルトリコの試合中、正面入り口から生後4か月ほどの子猫が“来場”。その後、コンコースに「飼い主募集中」のポスターが貼り出され、W杯の試合進行と同時に里親募集が行われた。

 大会本部スタッフの迅速な対応が、子猫の未来をつないだ。一塁側スタンドの隅にいたところを、大会運営スタッフの岩本愛さんが抱き上げた。「今晩までにどうにかしないといけない」。スタジアムが施錠されるまでに、里親を見つける使命感に突き動かされた。

 興奮状態で鳴き続ける子猫を抱えて、落ち着きを取り戻した様子を見てから保護。すぐに写真付きのポスターを作製し、コンコースに複数枚貼り出した。さらに地元紙へネットニュースや紙面で掲載してもらえないか打診するなど、国際大会を運営しながら出来る限りの手を尽くした。

「スタジアムの外で離せばまた戻ってきてしまうかもしれないし、猫好きとして、そんなことはできませんでした」と岩本さん。幸いにも日本戦が始まる午後6時頃、情報を耳にした地元の保護猫団体が子猫を迎えに来た。

 子猫の毛並みは「金色」。しかも“女の子”だったという。侍ジャパン女子代表へ、“猫の恩返し”があるかもしれない。

(喜岡桜 / Sakura Kioka)

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