止まらぬ誹謗中傷に球界OBが警鐘 信頼前提も…問われる“応援する側”のモラル

13日の試合後にお立ち台に上がった日本ハム・松本剛【画像:パーソル パ・リーグTV】
13日の試合後にお立ち台に上がった日本ハム・松本剛【画像:パーソル パ・リーグTV】

ロッテOBの里崎智也氏「自分を守るのが大切」

 プロ野球界で新たな問題となっている選手への誹謗中傷に対して、ロッテOBの里崎智也氏は「自分を守るのが大切」と選手らにSNSなどの利用方法を提言した。社会問題にもなっているSNSでの“攻撃”について「自分の心の持ちようとかが崩れたりするパターン(の人)は、見ないという選択肢もある」とメッセージを送った。

 里崎氏の提言は、13日のオリックス戦で活躍し、お立ち台で目を潤ませた日本ハムの松本剛内野手が発端だった。松本は新球場でのヒーローインタビューで「打てずに負けた時、結構、僕も誹謗中傷が来るんで。できれば激励に変えていただいて、活躍した試合はお褒めの言葉をたくさんダイレクトメッセージしていただけたら。一言一言、真摯に受け止めて頑張りますので、残り全試合たくさんの応援お願いします」と、ファンに向けて切実に願っていた。

 里崎氏は「大前提として(誹謗中傷)を送るのはダメですよ。モラルとして、人としても」とした上で、選手らが「多少のメンタルが揺るぐ可能性があるんだったら、もう見ない。発信はするけど、受信しないとか、エゴサ(エゴサーチ)しないとか」と提案した。

 この様子は「パーソル パ・リーグTV」公式YouTubeが「【選手への誹謗中傷】『メンタル揺らぐなら見ない選択肢も!』里崎さん「自分を守るのも大切」と題して公開。対応方法を確認したファンは「仕事でうまくいかなかっただけで、全く知らない人から暴言吐かれるの異常だよな」「頑張って努力してるやつが誹謗中傷される理由がわからん」など、選手の気持ちを親身になって考える声が上がった。

 また、これまでに日本プロ野球選手会では「選手やご家族への誹謗中傷に関し、選手からの相談を受け、すでに選手会の複数の弁護士によるチームを立ち上げ、対応を開始しております」と、公式X(旧ツイッター)で表明している。

 さらに、14日に18年ぶりリーグ優勝を成し遂げた阪神も、8月下旬に「昨今、球場において、残念ながら一部のお客様による誹謗中傷、過度な野次、替え歌等で相手を侮辱するなど、観戦マナーに反する迷惑行為が散見されております。ご観戦にあたり、このような行為は絶対におやめください」と公式X(旧ツイッター)で注意喚起していた。

【実際の映像】球界を悩ます誹謗中傷… 「自分を守るのが大切」対応策を里崎氏が熱弁

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