阪神ドラフトは“当たり年”ばかり? 金本&矢野時代に築いた未来…下位から大出世も

阪神・大山悠輔、近本光司、佐藤輝明【写真:矢口亨】
阪神・大山悠輔、近本光司、佐藤輝明【写真:矢口亨】

阪神のドラフト戦略が実を結んだ2023年の優勝

 阪神は今季、2005年以来となるリーグ制覇を果たした。2006年から17年間、長く低迷することはなかったものの、なかなか頂点を掴めなかった。今季の阪神は生え抜き選手が多く、近年のドラフト戦略の結果と言える。特に2015年以降のドラフトでは、毎年のようにレギュラー、または投手陣を支える選手が生まれている。(成績は24日現在)

 今季在籍している選手のほとんどが、和田監督が就任した2012年以降のドラフトで入団。2013年には1位で岩貞、4位で梅野、6位で岩崎を獲得した。2015年のドラフトからは金本監督が参加。2位で坂本、5位ではのちにエースに成長する青柳を獲得した。

 翌年には、今季不動の4番を務めた大山を単独で1位指名。3位で才木、5位で糸原が入団する。才木はトミー・ジョン手術から復活し、今季は8勝、防御率1.87と好投を見せる。2017年には1位で馬場を獲得。3位の熊谷、4位の島田はベンチ出場が主だが、チームに欠かせない存在だ。2位の高橋は怪我でリハビリ中だが、復活すればまたとない戦力となる。

 矢野監督が就任して迎えた2018年には、藤原(ロッテ)と辰己(楽天)のクジを外し、近本を獲得。結果的には球界屈指の打者となり、赤星以降、なかなか埋まらなかった中堅手、リードオフマンの座を確固たるものにした。また、2位では小幡、3位では今季遊撃のレギュラーとなった木浪、6位では昨季クローザーを務めた湯浅を獲得する。

 2019年1位の西純、同3位の及川は1軍で活躍し、育成1位の小野寺も今季存在感を見せた。2020年は1位で佐藤輝を指名し、2位で伊藤将、5位で村上、6位で中野、そして8位で石井を獲得した。2021年は3位の桐敷が今季25試合に登板し、2勝12H、防御率1.88と好成績。同4位の前川も一時期レギュラーの座を掴もうとしていた。そして昨年の1位、森下はクリーンナップを任されるなど、1年目から活躍を見せた。

 今季、ここまで先発出場した野手の中では、助っ人を除いて他球団出身なのは、日本ハムから移籍の渡邉諒のみ。阪神がドラフトで獲得した選手たちが、チームを常勝軍団に押し上げた。他にも、2軍ではこれからが楽しみな若手たちが汗を流している。今後も、頭角を現す阪神の生え抜き選手に注目したい。

(Full-Count編集部)

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