各球団の1軍未出場選手は? 新人王やタイトル獲得者…“やり繰り苦心”の跡も

阪神・高山俊、ロッテ・石川歩、巨人・畠世周(左から)【写真:小林靖】
阪神・高山俊、ロッテ・石川歩、巨人・畠世周(左から)【写真:小林靖】

阪神は“固定メンバー”…オリックスは“やり繰り”

 2023年のペナントレースもいよいよ最終盤。セパ共に優勝が決まり、現在はクライマックスシリーズ(CS)出場権争いが佳境を迎えている。ポストシーズンに向けて選手を試す球団もあれば、来季に向けた起用をしているチームもある一方で、今季未だに1軍の舞台に立てていない選手もいる。もちろん怪我に苦しむ選手もいるが、改めて各球団の1軍未出場の支配下登録選手数を見てみよう。(9月30日時点)

【セ・リーグ】
阪神:20人/広島:17人/DeNA:18人/巨人:8人/ヤクルト:13人/中日:10人

【パ・リーグ】
オリックス:7人/ソフトバンク:14人/楽天:16人/ロッテ:11人/西武:15人/日本ハム:8人

 対照的なのは、セパの優勝チームだ。阪神は12球団最多の20人が未出場。裏を返せば、岡田彰布監督の指揮の下で安定した戦力で18年ぶりVを勝ち取ったことが見て取れる。未出場の20人には、2016年新人王の高山俊外野手や、2012年ドラフト2位の北條史也内野手らが含まれる。阪神の外野はシェルドン・ノイジー、近本光司、ルーキーの森下翔太でほぼ固められていたこともあり、高山にはなかなかチャンスが巡って来ない形だ。一方で、パを3連覇したオリックスは最少の7人。中嶋聡監督のタクトによって、多くの選手にチャンスを与えつつ、やり繰りしながらペナントを勝ち取ったことがわかる。

 オリックスに続いて少ないのが日本ハムと巨人。新庄剛志監督は就任1年目の昨季も積極的に1・2軍を入れ替えていたが、今季も同様の方針で多くの選手に出場機会を与えていたことが見て取れる。巨人も同様に多くの選手にチャンスを与えているが、主力の故障や不振でなかなか投打が噛み合わなかった“苦心の跡”が、「8」という少なさに表れているといえるかもしれない。ちなみに、2021年に52試合に登板の畠世周投手や、昨季69試合出場の増田陸内野手が今季は1軍未出場だ。

 他球団では、ヤクルト・奥川恭伸投手、DeNA・田中俊太内野手、広島・岡田明丈投手、中日・岡田俊哉投手、ソフトバンク・高橋純平投手、西武・岡田雅利捕手、ロッテ・石川歩投手、二木康太投手、さらには昨季盗塁王の高部瑛斗外野手が怪我の影響で1軍のグラウンドに立てていない。残り少ないシーズンの中で、躍動する機会が巡ってくる選手はいるのか注目したい。

(Full-Count編集部)

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