本命の山本由伸に待った…沢村賞に相応しいのは? 「投手4冠」に食い下がる27歳左腕

オリックス・山本由伸(左)とDeNA・東克樹【写真:荒川祐史】
オリックス・山本由伸(左)とDeNA・東克樹【写真:荒川祐史】

山本由伸が「投手4冠」で圧倒も、DeNAの東克樹が複数項目で上回っている

 その年のプロ野球で最も活躍した投手に贈られる「沢村賞」を巡り、ハイレベルな争いが繰り広げられている。オリックスの山本由伸投手が、史上初となる3年連続の「投手4冠」に迫り、話題を独占しているが、負けじと好成績を残している左腕がいる。DeNAの東克樹投手が複数の項目で山本を上回っている。

 沢村賞の選考基準は「25登板以上」「10完投以上」「15勝以上」「勝率6割以上」「200投球回以上」「150奪三振以上」「防御率2.50以下」の7項目。山本は「15勝以上」「勝率6割以上」「150奪三振以上」「防御率2.50以下」の4項目、東は「15勝以上」「勝率6割以上」「防御率2.50以下」の3項目を満たす。

 細かく見ていくと、山本はパ・リーグ歴代2位となる防御率1.21、東は同2.03と大きな差がついている。奪三振も山本が169、東が127と離れている。一方、勝率では東が.889で山本の.727を上回る。さらに沢村賞で重要視されている完投では東が3で山本が2、完封でも東が2で山本が1とわずかにリードしている。

 また、選考基準には明記されていない数字も見ていく。東の武器は四球を出さない精密なコントロールだ。四球は山本の28の約半分の15。K/BBも8.47と山本の6.04に大差をつけている。6回以上を自責点3以下で記録されるクオリティスタート(QS)では山本が21で東が20、QS率でも山本が上回っている。

 山本は9月9日のロッテ戦(ZOZOマリン)でノーヒットノーランを達成。東は4月30日の中日戦(バンテリン)で100球未満での完封「マダックス」を記録している。成績を比べると、本命の山本に東が食らいついている構図。優劣をつけるのがもったいないようなハイレベルの争いになっている。

(Full-Count編集部)

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