選手守って退場…トラウトも「大好きだ」 退任ネビン監督、選手から信頼も厳しい現実

エンゼルスのフィル・ネビン監督【写真:ロイター】
エンゼルスのフィル・ネビン監督【写真:ロイター】

今季限りでの退任が発表されたネビン監督…トラウトも「大好きだ」

 大谷翔平投手の所属するエンゼルスは2日(日本時間3日)、フィル・ネビン監督の今季限りでの退任を発表した。監督代行から監督に就任し、1年目だった今季は、73勝89敗で地区4位に終わった。メジャー最長となる9年連続プレーオフ進出を逃した。結果には結びつかなかったが、常に周りを気遣い、選手に愛された監督だった。

 選手とのコミュニケーションを大事にしていた。敗戦後のクラブハウスでは、打たれて肩を落とす投手に声をかける場面が何度も見られた。8月16日(同17日)には、同月の防御率が19点台だった左腕リード・デトマーズを辛抱強く起用。8回途中まで無安打無失点の快投を見せ、「ネブ(ネビン監督)は信じられない男だ。信用してくれる。投げさせ続けてくれたことに対して、リスペクトを感じた」と感謝していた。

 大谷とも良好な関係を築いていたように見える。6月末、ベンチでのやり取りが話題になった。爪が割れ、指の状態を確認する指揮官に対し、大谷はカメラに向かって中指を立てさせるように仕向けた。ネビン監督が意図に気付くと、大谷がいたずらっぽく笑った。

 この数日後、試合後のエレベーターで記者はネビン監督に遭遇した。「あれ、見たか?」。そういって、中指を立ててニヤリと笑った。まるで、お父さんが子どものいたずらに呆れている反面、どこかうれしそうな……そんな表情だった。

 選手を抑えて自らが矢面に立ち、退場処分を食らったことも多かった。そんな指揮官をマイク・トラウト外野手は「フィルが大好きだ。彼は選手を本当に大切に思っている」と語っていた。ほかの選手からの信頼も厚く、続投を希望する声も多かった。

 メジャーリーグは勝負の世界。「ここにいたい。私にとって理想の仕事だ」と話していたが、続投は叶わなかった。それでも「友達を作りにここに来ている訳ではない。彼らをよりいい選手にする為に、私はここにいる」と覚悟はある。再び、采配を振るう日が来るはずだ。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY