藤浪晋太郎、「1622位/1622位」の“悲劇” 移籍後は覚醒も…メジャー最低の「-2.1」

オリオールズ・藤浪晋太郎【写真:Getty Images】
オリオールズ・藤浪晋太郎【写真:Getty Images】

勝利貢献度WARは投手858人で最低の「-2.1」

 メジャーリーグは7日(日本時間8日)から地区シリーズが開幕。日本勢では前田健太投手が所属するツインズと、藤浪晋太郎投手が所属するオリオールズが進出している。前田は第1戦から救援登板した一方で、藤浪はロースターから外れ、チームが敗退すればポストシーズンの登板なくメジャー1年目を終える可能性もある。

 藤浪は渡米初年度から怒涛のシーズンを過ごした。1年325万ドル(約4億8000万円)でアスレチックスに入団し、開幕ローテーション入りするも結果を残せず4月末から中継ぎに配置転換。その後は徐々に調子を上げ、7月にオリオールズへトレード加入し、30登板で2セーブ&2ホールド、防御率4.85を記録して地区優勝に貢献した。

 ただ、年間の成績は64登板で7勝8敗2セーブ、防御率7.18。防御率は70投球回以上の投手でメジャーワースト4位だった。さらに、藤浪が“独走”している数値が、勝利貢献度を示す「WAR(Wins Above Replacement)」だ。米データサイト「ベースボール・リファレンス(BR)」が算出した数値によると、藤浪は今季「-2.1」をマーク。投手858人、野手764人を合わせた計1622人のなかで、1622位という数字となっている。

 一方で、もう一つの大手米データサイト「ファングラフス(FG)」のWARでは「0.2」で、こちらでは投手358位。2つのサイトでは算出方法が異なり、大きな要素として「BR」は結果を重視、「FG」では運の要素を排除した内容を評価している。藤浪は防御率7点台と“結果”は悪かったものの、奪三振、与四球、被本塁打の3要素から評価する「FIP」では4.61で、“実力”は数字以上に高く評価されているようだ。「-2.1」と「0.2」--どちらが本当の姿なのか。オフのFA市場での“価値”にも影響するかもしれない。

(Full-Count編集部)

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