中日が抱える“多すぎる”泣き所 4ポジションでワースト…独走する打撃指標「-103.0」

中日・大島洋平、村松開人、龍空(左から)【写真:小林靖、荒川祐史】
中日・大島洋平、村松開人、龍空(左から)【写真:小林靖、荒川祐史】

指標「wRAA」で中日はリーグワースト…守備位置別では4つが最下位数値

 2年連続でセ・リーグ最下位に終わった中日。390得点、71本塁打、打率.234、306四球、出塁率.285はいずれもリーグ最下位で、打撃に問題を抱えていることは明白だ。ポジション別に指標を見ても、泣き所のポジションが多数あることが分かる。

 セイバーメトリクスの観点から分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、リーグの平均的な打者に比べてどれだけチームの得点を増減させたかを示す指標「wRAA」で中日は最下位となっている。数値は「-103.0」で、5位広島の「-11.5」とは大きな開きがある。

 ポジション別に見ても一塁、二塁、遊撃、左翼でリーグワーストだった。一塁を最も多く守ったダヤン・ビシエドは打率.244、6本塁打と低調。二塁は福永裕基と村松開人のルーキーコンビが主に守ったが、5位の巨人と大差がついている。

 遊撃は龍空が主に守り、守備では大きな貢献を見せた。だが、打率は.187。終盤はオルランド・カリステに譲る形になった。今季通算2000安打を達成した大島洋平が主に守った左翼も指標では最下位だった。

 ポジション別で最も良かったのは、細川成也が主に守った右翼で3位。他のポジションは捕手と三塁が5位で、中堅は4位だった。8つの内、4つがリーグワーストで、他も高い数値を残したポジションはなかった。

 打撃に関しては泣き所だらけの中日。来季が就任3年目となる立浪監督はどのようにチームを立て直していくだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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