山川穂高が吐露した心境「スリル含めて野球」 また実戦お預け…5か月ぶりの“不安”

試合後、勝利のハイタッチに加わった西武・山川穂高(左から2人目)【写真:宮脇広久】
試合後、勝利のハイタッチに加わった西武・山川穂高(左から2人目)【写真:宮脇広久】

試合前のシートノックでハッスル「若い人が乗っかりやすい雰囲気になれば」

「第20回みやざきフェニックス・リーグ」の参加メンバーに加わっている西武の山川穂高内野手だが、初戦の9日・ソフトバンク戦(南郷スタジアム)が雨天中止となったのに続き、2戦目の10日・四国アイランドリーグplus選抜戦(同)も出番なし。5月11日のロッテ戦(ベルーナドーム)以来5か月ぶりとなる実戦復帰は、またもやお預けとなった。11日の巨人戦(南郷スタジアム)こそ、再起へ向けた第一歩となるか。

 10日の試合前のシートノックでは、ユニホーム姿で三塁の守備に就き、声を張り上げて若手中心のチームを鼓舞しながら、軽快なフットワークを見せた31歳の山川。「年が上なので、僕と(29歳の)山野辺(翔内野手)が声を出して、若い人が乗っかりやすい雰囲気になればいいと思います」とうなずいた。

 ただ、スタメンからは外れ、試合が始まる頃になると室内練習場へ移動して打ち込み、試合の半ばからベンチに姿を見せた。振り返ってみれば、5月に知人女性に対する性的暴行の疑いが報じられ戦線離脱して以降、実戦のベンチに入ること自体久しぶりである。「ベンチからでしたが、ピッチャーの球や試合の感じ、スピード感などを見ることができてよかったです」と笑顔を浮かべた。

 欠場の理由については「僕は詳しく聞いていない」としたが、カテゴリーの違う独立リーグの選抜チームとの対戦には、レベルを含めて相手のことが全くわからない不安が付きまとう。実際、この日の試合ではスタメン出場した西武・古川雄大外野手がヘルメットの頭頂部をかすめる死球を受け、ヒヤリとさせるシーンがあった。首脳陣が大事を取り、NPB同士の巨人戦へ実戦復帰を伸ばしたのかもしれない。

打撃投手を務めた西武・西口文也2軍監督【写真:宮脇広久】
打撃投手を務めた西武・西口文也2軍監督【写真:宮脇広久】

西口2軍監督を打撃投手役に練習「球筋がきれい」

 ただでさえ5か月ものインターバルを置いて実戦に臨む選手には、不安が尽きない。前日9日には「スリル、駆け引き、一喜一憂を含めて野球なので、1つ1つ頑張っていきたいです」と吐露していた。

「スリルとは?」と聞かれると、「たとえば無死満塁で僕に回ってきて、打てなくて負けたら、完全に僕のせいじゃないですか? 守備でもピンチの状況では緊張する。嫌だなと思いつつ、通常のプレーをしなければならない。そういう風にハラハラするのは、試合だけです。練習にはそれがありませんから」と説明した。野球経験のある人なら誰でも、少年時代に襲われた覚えがありそうな不安だが、これも長きに渡って実戦から離れていた影響なのだろう。

 試合終了後には、メーン球場のグラウンド上で、チームを率いる西口文也2軍監督を打撃投手役に、フリー打撃に取り組んだ。「西口さんには過去にも何度か投げてもらったことがあります。球筋がすごくきれいで打ちやすい」と感謝した。現役時代に西武のエースの座に君臨し通算182勝を誇った西口2軍監督と、本塁打王3度の山川の間には、ボールを介して一流のプロだけがわかる会話が交わされているようにも見えた。

 本来は若手の育成が目的で、非公式戦のフェニックス・リーグとは言え、真剣勝負の場であることに変わりはない。久しぶりに実戦の打席に立つ準備は整ったか──。再起へ向けた第一歩に注目したい。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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