菊池のGG賞、牙城ついに崩れるか 巨人吉川が叩き出した「12.0」…12球団No.1の驚愕数値

巨人・吉川尚輝【写真:矢口亨】
巨人・吉川尚輝【写真:矢口亨】

失策数も減少…守備範囲も12球団トップを記録した吉川

 巨人・吉川尚輝内野手は今季132試合に出場し、二塁手の守備指標UZRで12球団トップの「12.0」を記録した。セ・リーグの二塁手では広島・菊池涼介内野手が10年連続でゴールデン・グラブ賞を獲得しているが、その牙城を崩すことが出来るのか。

 吉川は2016年ドラフト1位で巨人に入団。かつては怪我も多かったが、2020年からは4年連続で100試合に出場。今季は昨季に続いて132試合に出場し、チーム内で二塁手の座を確立している。セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、二塁のUZRは、規定守備イニングに到達した選手の中でトップ。守備範囲の広さを示すRngRも同1位の10.6となっている。

 データからセ・リーグでのゴールデン・グラブ賞争いを見てみると、規定守備イニング到達者のUZRではDeNA・牧秀悟内野手が6.2で2位。ヤクルト・山田哲人内野手が3.6、今季から二塁にコンバートされた阪神・中野拓夢内野手が2.5、菊池が1.0を記録している。失策数は菊池が最も少ない3で、守備率はトップの.995。2位が.992(5失策)で吉川となっている。

 菊池はRngRが-4.0とマイナスとなっていることが響き、UZRは“最下位”となった。吉川はUZRで4年連続リーグ1位だが、菊池に阻まれている。しかし今季は不動のレギュラーとしてプレーし、課題の失策数も11から大幅に減少した。同賞を獲得すれば、球団の二塁手では仁志敏久以来21年ぶりとなる。今年は誰が選ばれるのか、注目が集まる。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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