タイトル獲得から急転 試合にさえ出られない韋駄天…栄光から挫折に変わった激動の波

ロッテ・高部瑛斗(左)と阪神・湯浅京己【写真:荒川祐史】
ロッテ・高部瑛斗(左)と阪神・湯浅京己【写真:荒川祐史】

本塁打&打点の2冠だった山川は無期限の公式戦出場停止処分を受けた

 移り変わりの激しい厳しいプロ野球の世界では、わずか1年にして立場がガラッと変わってしまった選手も少なくない。昨季は輝きを放ちながらも、故障などで苦しいシーズンを送った選手もいる。そんな昨季のタイトルホルダーたちの今季を振り返る。

 阪神の湯浅京己投手は今季、15試合の登板で3ホールド、防御率4.40にとどまった。59登板で43ホールド、防御率1.09の活躍で最優秀中継ぎに輝いた活躍を継続させることはできなかった。

 昨季161安打を放って最多安打賞を獲得した楽天の島内宏明外野手は、今季は76安打どまり。本塁打は14→7、打点は77→38、打率.298→.236と、いずれも数字を下げた。

 ロッテの高部瑛斗外野手にとっては、厳しい4年目となった。昨季44盗塁で最多盗塁に輝くなど大ブレーク。しかし今季は開幕前に右肩甲下筋肉離れで離脱すると、実戦復帰直後に再び右肩に違和感を覚えるなど故障続きで、1軍出場はかなわなかった。9月には第一肋骨切除術を受けており、2軍でも1試合の出場にとどまった。

 昨季41本塁打&90打点で2冠だった西武の山川穂高内野手は、今年5月に強制性交等の疑いで書類送検された。8月には不起訴処分となったが、事態を重く受け止めた球団から、9月4日に無期限の公式試合出場停止処分を受けてシーズンを終えた。今季は17試合の出場でノーアーチ、5打点となっている。

 一方で、阪神の近本光司外野手は2年連続で盗塁王に輝き、オリックスの山本由伸投手は、驚異の3年連続“投手4冠”。最優秀防御率、最高勝率、最多勝、最多奪三振とまたしてもタイトルを総なめにした。継続して成績を残すことの凄さが改めて浮き彫りとなった。

(Full-Count編集部)

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