誤算だらけだったパ先発助っ人 最多は4勝、100イニング超えもわずか1人の大不振

ソフトバンクのジョー・ガンケル(左)とロッテのCC・メルセデス【写真:藤浦一都、荒川祐史】
ソフトバンクのジョー・ガンケル(左)とロッテのCC・メルセデス【写真:藤浦一都、荒川祐史】

昨季10勝の西武エンスも今季は12先発で1勝10敗、防御率5.17

 毎年、多くの外国人選手がプレーするプロ野球。その活躍は、チームの行方を大きく左右する。今季のパ・リーグを見てみると、先発を任された助っ人たちが軒並み不振にあえいだ。6球団の中で最多がわずか4勝、100イニング超えも1人という低数値が浮き彫りになった。

 リーグ3連覇を果たしたオリックスは、ワゲスパックが4先発(31登板)するも4勝7敗、防御率5.77と結果を残せなかった。コットンは3先発(7登板)で1勝1敗、防御率5.89、ニックスは2先発(2登板)で0勝1敗、防御率10.50に終わった。

 ロッテは、巨人から加入したメルセデスがチーム3位の20先発(22登板)で116回1/3を投じた。しかし4勝8敗と黒星が先行し、防御率3.33だった。カスティーヨは9先発(12登板)で3勝3敗、防御率3.12だった。

 ソフトバンクはスチュワートが14先発(14登板)で77回1/3を投げ、3勝6敗、防御率3.38。来日5年目で待望の初勝利など大器の片鱗は見せた。ガンケルは3先発(5登板)で0勝1敗、防御率5.82の不安定ぶりだった。楽天は外国人投手の先発登板なし。西武で唯一のエンスは12先発(12登板)で54回を投じるも、1勝10敗、防御率5.17と白星が遠かった。

 日本ハムはポンセが10先発(10登板)で4勝5敗、防御率3.66の成績。しかしその他ではマーベルが2先発(8登板)で2勝2敗、防御率2.49、ロドリゲスが1先発(37登板)で1勝7敗、防御率5.09と厳しい結果だった。

 日本野球、さらに環境への適応など、外国人選手が異国で活躍するには実力以上に必要な要素があるのも確か。さらに白星には援護などの要素も絡んでくる。とはいえ、昨季は西武のエンスが10勝、2021年はソフトバンクのマルティネスが9勝を挙げていることが考えれば、今季がいかに低調で各球団にとっては“誤算”だったといえるかが分かる。来季はどんな助っ人たちが日本で輝きを見せるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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