日本経由で手に入れた170億円 メジャーで止まらぬ需要…NPB出身選手の価値が急上昇

Dバックスのスコット・マクガフ、カージナルスのマイルズ・マイコラス、Rソックスのクリス・マーティン(左から)【写真:ロイター、Getty Images】
Dバックスのスコット・マクガフ、カージナルスのマイルズ・マイコラス、Rソックスのクリス・マーティン(左から)【写真:ロイター、Getty Images】

マイコラス、マーティンらNPB出身選手が続々複数年契約獲得

 メジャーではNPB出身選手は高く評価されている。オリックスの山本由伸投手が今オフのFAランキングで上位に入るなど注目度が高い。年々、NPB出身選手の評価が上がっている背景には、“逆輸入”選手の活躍も大きいだろう。

 逆輸入の成功例は投手で多い。カージナルスのマイルズ・マイコラス投手は日本に来る前の最高年俸は2014年の50万2301ドル(約7500万円)だった。翌2015年に巨人と契約し3年で31勝(13敗)、防御率2.18の好成績を残してメジャー復帰。複数年契約を勝ち取り、6年で50勝(47敗)の記録し、総額1億1304万ドル(約170億円)を稼いだ。

 レッドソックスのクリス・マーティン投手も逆輸入で成功した一人だ。NPBに来る前はメジャーで40登板で防御率6.19だったが、日本ハムでは抑えとして活躍。2年間で92試合に登板し、防御率1.12という圧倒的成績を残して米球界に復帰した。昨オフには2年総額1750万ドル(約24億6000万円)の大型契約を勝ち取った。

 他にもヤクルトの守護神スコット・マクガフ投手はダイヤモンドバックスと2年650万ドル(約9億2000万円)の契約を結び、元阪神のロベルト・スアレス投手は2021年オフに5年4600万ドル(約64億8000万円)でパドレスと再契約した。また、日本選手でもエンゼルス・大谷翔平投手が10勝(5敗)、ブルージェイズ・菊池雄星投手が11勝(6敗)、メッツ・千賀滉大投手が12勝(7敗)で2桁勝利をマーク。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の世界一だけでなく、日本投手の活躍が光っている。

 今オフには山本だけでなく、海外FA権を取得した楽天・松井裕樹投手や中日を自由契約となったジャリエル・ロドリゲス投手らにも熱視線が注がれている。ロドリゲスはすでにメジャー10球団以上が注目し、5年5000万ドル(約74億円)から7000万ドル(約104億円)規模のオファーを受けるといった報道も。今オフは何人が大型契約を勝ち取るだろうか。NPB出身選手の需要はまだまだありそうだ。

(Full-Count編集部)

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