現役ドラフトで移籍も…まさかの出番激減 2軍で好成績でも戦力外、28歳に救いの手は?

ソフトバンクを戦力外となった古川侑利【写真:藤浦一都】
ソフトバンクを戦力外となった古川侑利【写真:藤浦一都】

戦力外の古川侑利は、2軍で防御率1.43…現役続行を希望している

 ソフトバンクは22日、古川侑利投手と来季の支配下契約を結ばないことを発表した。昨年12月の現役ドラフトで日本ハムから加入したが、今季はわずか9登板で防御率4.50。一方で、2軍では34試合に登板し防御率1.43の好成績を残した。4球団を渡り歩いた28歳の右腕に手を差し伸べる球団はあるだろうか。

 現役ドラフトは出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化するために昨オフから始まったが、古川は移籍したことによって出場機会を奪われてしまった。2021年オフに巨人から戦力外になり、トライアウトを経て日本ハムが獲得。2022年には34試合に登板し、防御率4.08の成績を残した。しかし、ソフトバンクでは若手投手の台頭もあり、9試合の登板に終わった。

 2軍では今季、34試合に登板し2勝2敗、防御率1.43。セイバーメトリクスの指標を駆使して分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、与四死球、奪三振、被打球による投手評価の指標「tRA」は2.27、奪三振割合も27.6%で30イニング以上投げた救援投手ではトップ10に入っていた。一方で、ソフトバンクでは大津亮介ら救援右腕が台頭。2軍でも椎野新、尾形崇斗らが好成績を残し、割って入ることはできなかった。

 一方で、他球団を見ると救援投手陣に苦戦しているところは多い。巨人は今季12球団ワーストの救援防御率3.83で、オフに鍵谷陽平投手、田中豊樹投手と救援右腕に戦力外を通告した。パ・リーグでは、ロッテが怪我人の多さに泣かされ投手不足に。救援防御率3.35でリーグワーストだった。

 古川は23日に報道陣の取材に応じ、トライアウト出場も視野に入れつつ、現役続行を希望。「真っ直ぐの平均スピードが上がった」とソフトバンクでの成長も実感。出戻りか、それとも“5球団目”の縁はあるのだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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