憧れの選手は「いないです」 大谷翔平を彷彿とさせる受け答え、西武ドラ2右腕の素顔

西武から2位指名を受けた大商大・上田大河【写真:真柴健】
西武から2位指名を受けた大商大・上田大河【写真:真柴健】

大商大・上田大河「目標や憧れは持たないようにしています」

「2023 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が26日に行われ、大商大の上田大河投手は西武から2位指名を受けた。関西6大学リーグで通算22勝をマークした最速154キロ右腕は「ここがゴールではない。これからもっと有名になって、チームの顔というか、自慢できるような息子になるのが親孝行」と、丈夫に生んでくれた母に感謝した。

 9月16日の大院大戦では、同リーグ12人目のノーヒットノーランを達成。2年連続で大学日本代表にも選出された逸材は、会見で憧れの選手を問われると「いないです」と即答。今春に行われたWBC決勝・米国戦の試合前、大谷翔平投手がロッカールームで言った「憧れるのをやめましょう」との“名言”が記憶に新しい。「憧れを持ってしまうと(その選手を)超えられないと監督さん(富山監督)に言われ、その言葉をずっと頭に入れている。目標や憧れは持たないようにしています」。即戦力の期待がかかる182センチ右腕はキッパリと言い切った。

 プロ入り後の目標は「粘りの投球で負けない投手になりたい」と言う。威力のある直球、フォークも切れ味抜群だ。「負けないところが自分の持ち味だと思っている。点を取られても(気持ちを)切り替えたり、自分が0点で抑えれば負けることはない。上の舞台でもチームに貢献して、チームを勝たせる投手になりたい」と深くうなずく。

 上田が指名された直後には、同僚の高太一投手も広島2位で指名を受けた。切磋琢磨した仲間と笑顔を見せ「自分が選ばれたように、非常にうれしい気持ちになった」と胸をなで下ろした。

 最後には西武ファンに投げかけるように「下の名前で呼んでいただければ。親近感が湧くと思う。多分、誰も(名前が)かぶってないと思うので、下の名前で呼んでいただければうれしいです」。獅子の“タイガ”が、投手陣に厚みをもたらす。

(真柴健 / Ken Mashiba)

RECOMMEND

CATEGORY