投げ方変えて別人に…断トツ数値「22.9」 来季ブレーク候補、魔球操る2軍最強右腕

オリックス・村西良太【写真:荒川祐史】
オリックス・村西良太【写真:荒川祐史】

オリ村西は横手から下手投げに変更…スライダーで断トツの数値を示した

 パ・リーグ3連覇を果たしたオリックスは現在、2年連続日本一を目指して阪神との日本シリーズに臨んでいる。盤石の強さを支えるのがリーグトップのチーム防御率2.73を誇る投手陣だが、2軍にも来季のブレーク候補がいる。

 2019年ドラフト3位で入団した村西良太投手は今季、1軍では7登板で0勝1敗、防御率6.17に終わったが、2軍では出色の成績を残した。22登板(14先発)で6勝5敗、防御率1.73。最優秀防御率のタイトルを獲得した。

 近大から2019年ドラフト3位で入団した26歳右腕は今季、サイドスローからアンダースローに変更。その効果か、セイバーメトリクスの観点から分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータでも驚きの数値を残していた。

 スライダーによる失点増減の合計「wSL」が22.9。2位はロベルト・コルニエル投手(広島)の9.0で、2軍で断トツの成績を残したのだ。昨年まで村西の球種データの中にスライダーはない。アンダースローに変更したことで手にした球種のようだ。

 今季の1軍で「wSL」の12球団トップはオリックス・山岡泰輔投手で15.3。1軍と2軍の違いがあるとはいえ、村西のスライダーがいかに効果的だったかが分かる。来季は大卒5年目。今季は大卒3年目の阪神・村上頌樹投手がブレークしたように一定期間を経て才能を開花させることもある。オリックスがリーグ4連覇を狙う2024年シーズンは、遅咲きのアンダースローに注目したい。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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