巨人から契約解除、MLBで2度戦力外 世界一に貢献…波乱万丈の下剋上人生「自信があった」

ワールドシリーズトロフィーを掲げるレンジャーズのアドリス・ガルシア【写真:Getty Images】
ワールドシリーズトロフィーを掲げるレンジャーズのアドリス・ガルシア【写真:Getty Images】

ガルシアは今季39HRで大谷に次ぐリーグ2位、POでは5試合連続本塁打

 2023年のメジャーリーグはレンジャーズが球団創設63年目で初の世界一に輝き、幕を閉じた。元巨人のアドリス・ガルシア外野手はレギュラーシーズンで大谷翔平投手に次ぐリーグ2位の39本塁打、プレーオフでは5戦連続本塁打を放つなど快進撃の立役者になった。キューバ出身の30歳は、波瀾万丈の野球人生を米スポーツ局「ESPN」に語っている。

 ガルシアは2016年に巨人加入も1軍出場は4試合、7打数無安打3三振に終わり、8月中旬に契約解除。その後キューバから亡命した。当時23歳。国際FAの選手としては「比較的高齢だった」。2017年にカージナルスと250万ドル(約3億7400万円)で契約した後は2Aと3Aを行き来。メジャーで「お茶を濁す程度の出場機会」を得た後、2019年12月にDFA(事実上の戦力外)になりレンジャーズにトレードされた。

 2021年2月に再びDFAとなり、傘下3A送りとなった。当時、28歳になる目前でメジャーでの実績は23打数2安打。コロナ禍に見舞われた2020年はマイナーリーグが中止となったためトレーニング施設での練習が大半。それでも「何をすべきか理解していたし、自分がどんなレベルのプレーをできるかは分かっていた。それについては常に自信があった。チームが出場機会を与えてくれることはわかっていたので練習を続けた。機会が与えられたらそのチャンスを生かせばいいだけだった」と当時を振り返る。

 ガルシアは2021年のオープン戦22試合で長打率.781をマーク。開幕ロースターには入らなかったが、4月12日(日本時間13日)にロナルド・グスマンが故障離脱したことで、ガルシアはメジャー昇格した。昇格の4日後にキャリア初本塁打。5月にはア・リーグ月間最優秀新人賞、7月にはオールスターに選出され、「核にする選手をなかなか見つけられずにいた再建中のレンジャーズに欠かせない選手になっていた」と記事は伝えている。

 この3年間で計97本塁打。プレーオフで歴代2位タイとなる5試合連続本塁打を放つなどチームの進撃を支えた。ワールドシリーズ第3戦で故障離脱したが、チームは初の世界一に。快挙達成に、ガルシアの存在は欠かせなかった。

【実際の動画】シャツがはち切れそうなパンパンの筋肉…トロフィーを掲げるガルシア

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