イチロー氏が旭川東高を指導 決勝で11回敗れ甲子園未出場「きっかけになれたら」

野球部員に打撃を指導するイチロー氏【写真:代表撮影】
野球部員に打撃を指導するイチロー氏【写真:代表撮影】

2020年から4年連続の実施…7校目の指導は北海道・旭川東高

 マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が、4日から2日間にわたり北海道・旭川東高で野球部員たちを指導した。2020年の智弁和歌山高に始まり、毎年高校生を指導。今回で7校目となった。

 旭川東高は甲子園に出場したことはないものの、昨夏の北北海道大会では準優勝していた。2021年の大みそかに同校の関係者からイチロー氏に「悲願を叶えたい」と連絡があり実現。同校はそれまでに過去10度も北北海道大会の決勝に進みながら甲子園には出られず、昨夏に53年ぶり11度目の決勝進出を果たすも再び敗退。悲願を叶え未来の礎となるきっかけを残せたら、と訪問が決まった。

 今回は選手たちが質問を用意できるように、サプライズではなく、事前に告知された形で行われた。初日に部員に挨拶したイチロー氏は「去年53年ぶりの決勝で、それまで10回決勝に出ているけども全部決勝で負けてしまっている。53年ぶりに出た決勝も負けてしまった。でもね、実はそこで勝っていたら来ていないです。そこでまた同じように11回目を経験した旭川東のね、ちょっとでもきっかけになれたらという思いでね、今日は来ました」と訪問の理由を語った。

 1日目はウオーミングアップをともに行い、外野ノックや打撃練習を行った。フリー打撃では校舎3階の窓を破壊する場面もあり、部員からは「うわー」「えぐい」と歓声が起こっていた。2日目の練習後には質問にも答え、「できれば12回目で甲子園に行ってほしい。けどもっと大事なのは、みんなが高校野球で自分を高めて、次のステップに進んだときに、この高校野球の2年半が支えになるような、そういう時間を過ごしてほしい」とエールを送った。

 2020年2月に「学生野球資格回復制度」の認定を受けたイチロー氏は、昨年12月、教職員と草野球で対戦するなどの交流があった縁で3日間にわたって非常勤コーチとして智弁和歌山を指導。同校は、翌2021年夏の甲子園で優勝を果たした。

(Full-Count編集部)

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