盤石の最強コンビ、コンバート1年目で圧倒数値、2年目24歳が躍進 データで選ぶ「GG賞」

西武・源田壮亮(左)と外崎修汰【写真:矢口亨】
西武・源田壮亮(左)と外崎修汰【写真:矢口亨】

指標「UZR」のトップ選手を選出…実際のGG賞は10日に発表

 守備の名手に贈られる「第52回三井ゴールデン・グラブ賞」は10日に発表される。実際は記者投票で選ばれるが、データだけに基づいて決定するとどうなるだろうか。今季のパ・リーグを検証してみた。

 セイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを参照する。用いるのは、守備で平均的な選手と比べた時にどれだけ失点を増減させたかを示す「UZR」。対象とした選手は「三井ゴールデン・グラブ賞」有資格者の77人とした。

 二遊間では西武が誇る“トノゲンコンビ”の牙城は揺るがない。二塁では外崎修汰が5.2でトップ。昨年まで5年連続ゴールデン・グラブ賞の遊撃・源田壮亮は8.6でトップ。今季台頭した村林一輝(楽天)が7.7で2位だった。

 三塁は栗原陵矢(ソフトバンク)が9.6でトップ。怪我のためシーズン途中で離脱となったが、コンバート初年度で2位の佐藤龍世(西武)の5.0に大差をつけた。2年連続で同賞に輝いている宗佑磨(オリックス)は-3.2だった。

 捕手は2年目の24歳、古賀悠斗(西武)が3.4でトップ。6年連続で同賞を受賞している甲斐拓也(ソフトバンク)が2.2で2位だった。古賀は盗塁阻止率も.412でリーグトップだった。投手は小島和哉(ロッテ)が2.4、一塁手は新助っ人のデビッド・マキノン(西武)が6.5で圧倒した。

 外野手はFA移籍して1年目の近藤健介(ソフトバンク)が左翼で14.3を記録した。松本剛(日本ハム)も左翼で12.3を記録するなど高数値をマーク。今季ブレークした23歳の万波中正(日本ハム)は右翼でリーグトップの13.6を記録するなど守備でも躍動した。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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