投手&捕手の二刀流…西武18歳・野田海人が手にした“武器” 「他の人より優れている」

西武・野田海人【写真:球団提供】
西武・野田海人【写真:球団提供】

昨年の西武ドラ3・野田は捕手ながらU-18W杯で投手として4試合に登板

 2022年ドラフト3位で西武に入団した野田海人捕手は、福岡・九州国際大付高で甲子園に2度出場。U-18日本代表では投手としてマウンドに上がった。高校時代は捕手と投手の二刀流で活躍したルーキーは、この1年を「充実したシーズンだった」と振り返る。

 九州国際大付高では正捕手として甲子園に出場。3年の選抜大会8強、夏の選手権ベスト16進出に貢献した。さらに、投手としても活躍した。最速146キロの速球を武器に日本代表の一員としてU-18W杯に出場し、投手として4試合に登板。銅メダルを獲得した。

「中学生の時にキャッチャーだった子が辞めてしまい、代わりに3年生からキャッチャーをやりました。高校でもずっとキャッチャーだったんですけど、2年生の秋にピッチャーが不足して、ピッチャーもやりました。1年間だけピッチャーをやって、それからは捕手1本です。3年の選抜前に肘を痛めてしまったことがあって、ピッチャーをやっていた代償は大きかったのかなと思っています」

 だが、投手の経験はマイナスではなかったと感じている。「ピッチャーとしても、国際大会を含め試合経験をたくさん積みました。ピッチャーの気持ちに寄り添うことは、他の人より優れていると思います」と自信をのぞかせた。

1年目は2軍で15試合出場…来季は2軍で「フルに出ることが目標」

 1年目は怪我をしない体づくりを目標に掲げ、しっかり取り組めたと手応えを感じている。「体重はあまり変わらないですけど、体脂肪を減らして筋肉量を上げました。夏、食事を摂れなくなることもなかったですし、熱中症にもなりませんでした」。

 2軍戦には15試合に出場。3軍とは全く雰囲気が異なり「本当にいい経験をさせてもらいました」。、先輩たちの姿を見て学ぶことも多かった。「柘植(世那捕手)さんがファームの試合に出ていた時期がありましたが、どっしりしていて、安定感があるなと感じました」。5月には1軍の練習にも参加。日頃から自ら進んで話を聞くようにしているため、緊張は全くなかったという。

「1軍の選手たちと話をさせてもらいましたし、盗めるところは盗めたかなと思っています。野田(浩輔1軍バッテリー)コーチと話をして、ブロッキングの仕方を細かく教えていただきました。教えていただいたことは、このまま継続してやっていきたいと思っています」

 来シーズンに向けて、打撃と守備どちらもレベルアップを図りたいと意気込む。「来年は2軍の試合にフルで出ることが目標です。2軍の試合に出続けて、機会があれば1軍の試合に出場させていただけたらと思っています」。誰よりも投手の気持ちが理解できる18歳の捕手は、経験を積み重ね、1軍の舞台を目指す。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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