スカウト評価を激変させたドラ3左腕 杉山遙希が辿る横浜高→西武の“エースの系譜”

西武からドラフト3位指名された杉山遙希【写真:湯浅大】
西武からドラフト3位指名された杉山遙希【写真:湯浅大】

クレバーな投手、西武3位の杉山遙希が指名挨拶受ける

 西武からドラフト3位指名された杉山遙希投手(横浜高)が9日、横浜市の同校で指名挨拶を受けた。潮崎哲也氏(球団本部編成グループディレクター)から松井稼頭央監督のサイン色紙や球団キャップなどを受け取ると「ドラフトの日を思い出しました。上位で指名してもらい、期待していただいている。また新たなスタートだなと感じました。サインは一生大切にします」と目を輝かせた。

 強豪・横浜高のエースとして注目の存在だったが、潮崎氏は「1、2年生の頃の投球を見ていた時は、大学に行った方がすんなりプロに入れるのかな、近道なのかなと思った」と意外な評価を口にした。それが3年になり、球の力強さが加わったことで、従来の投球術と合わせて「十分にいけるという判断をくだしました」と評価は急上昇した。

 杉山自身も「2年生の時は力が足りないので、プロには大学に行ってからと考えていました」と認める。それが2年のオフシーズンにトレーナーと共にトレーニング、体の使い方、投球フォームを見つめ直したことで球質は激変した。130キロ台後半だった球速は最速147キロまでアップ。打者が自分の直球に差し込まれる場面も増えたことで「これならプロを目指せるのでは」との思いが強くなったという。

西武球団本部編成グループディレクター・潮崎哲也氏(左)とドラフト3位指名された杉山遙希【写真:湯浅大】
西武球団本部編成グループディレクター・潮崎哲也氏(左)とドラフト3位指名された杉山遙希【写真:湯浅大】

クレバーな投球とコントロールが武器 松坂大輔、涌井秀章に追いつけ追い越せ

 キレのある直球に加えてカーブ、スライダー、チェンジアップ、ツーシームを操り、「コントロールが自分の“売り”です。他にも牽制やバント処理も得意です」と言い切る。潮崎氏も「高校生らしからぬクレバーさがある。相手打者を見ながら、ボールが欲しいところでボールゾーンに投げ、打ってこないと分かれば、簡単にストライクを投げる。やっぱり1年生の頃から横浜高で投げられるだけのうまさがあります」と素材の高さを認めた。

 横浜高から西武入りとなれば2004年ドラフトの1位指名だった涌井秀章以来となる。さらに遡れば松坂大輔というレジェンドもいる。杉山は「涌井さんや松坂さんが活躍しているイメージが強い。まずは体づくりに意識して取り組んで、目標は1年目から登板して完封したいです」と言い切った。

 現役時代に松坂と共闘した潮崎氏は「松坂、涌井という先輩が歩んできた道を、そのまま歩んでもらいたい。杉山君を負けず劣らず期待しています」とエールを送った。ドラフトの“圏外”から3位へ評価を急上昇させた左腕が、新たな系譜を刻む。

○著者プロフィール
湯浅大(ゆあさ・だい)
東京都生まれ。成城高、法大を経て1997年に産経新聞社に入社。サンケイスポーツでサッカー、芸能、野球を担当。主にMLB、DeNA、西武などを取材した。2023年11月からFull-Count編集部に所属。

(湯浅大 / Dai Yuasa)

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