侍Jを震えさせた韓国の逸材 22歳で2冠王…井端監督も衝撃「打球が上がらなくてよかった」

韓国代表のノ・シファン【写真:荒川祐史】
韓国代表のノ・シファン【写真:荒川祐史】

アジチャン決勝で先制の2点二塁打を放ったノ・シファン

「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ 2023」でアジア王者に輝いた野球日本代表「侍ジャパン」だが、決勝戦では韓国に常にリードを許すなど、苦しい展開だった。中でも先制打を放った4番のノ・シファン内野手には侍ジャパン首脳陣も脱帽。井端弘和監督は「相手を褒めないといけないと思っている」と絶賛した。

 19日の決勝戦、先制したのは韓国代表だった。3回1死一、二塁で今井達也投手(西武)の初球のスライダーをとらえた。打球は遊撃手の頭上を越える先制の2点二塁打となった。延長10回にも右方向に安打を記録。大会通じて.389(18打数7安打)、4打点で一塁手部門で大会ベストナインに輝いた。

 プロ入り5年目の今季、韓国プロ野球で打率.298、31本塁打、101打点の成績を収め、本塁打王と打点王に輝いた。豪快なスイングでチームをけん引。井端監督も試合後、「4番のノ・シファン選手が今井投手から打った打球の鋭さはトップクラス。打球が上がらなくてよかった」と安堵していた。

 ノ・シファン自身も「日本は制球、変化球ともに素晴らしくて(打ち崩すのが)大変でした。大変でしたけども、打てた場面があったので、それは良い経験だったと思います」と自信にする。井端監督も「次(の国際大会)も来てほしい、来られるような成績を出して欲しいと思っています」とエールを送る。

 2024年に開催される「プレミア12」では23歳、2026年のWBCでは26歳になる。今後も侍ジャパンの“強敵”になることは間違いなさそうだ。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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