19歳に飛んだ鉄拳「バシっときた」 怯える先輩投手たち…“恐怖”の中日ベンチ裏|球界群像 今中慎二#7
中日で活躍した今中慎二氏【写真:山口真司】今中慎二氏は2年目で10勝マークも…山あり谷ありの激動だった
元中日左腕で野球評論家の今中慎二氏は高卒2年目の1990年シーズンで早くも10勝をマークした。1勝4敗に終わった1年目からの大躍進となったが「正直、2桁の価値がよくわからなかった。実感していなかった。周りは言うけどそんなにすごいのってくらいしか考えてなかった」という。振り返れば、2年目もいろんな出来事が起きていた。自主トレでの左肘故障から始まって、ついに食らった初鉄拳、さらには闘将の涙も……。
「やばいよ、これ」。今中氏のプロ2年目は不安とともにスタートした。「自主トレ中に朝からダンベルを担いだら肘がパチンと……」。思い浮かんだのは昨年の先輩たちの姿だ。「1年目の時、キャンプができなかったら罰金100万円で、近藤(真一)さんとか立浪(和義)さんとかがとられていたし、俺もとられるんじゃないかってね」。キャンプまでには何とかしなければいけない。しかし、状態が改善しないまま、キャンプ地・オーストラリアに向かうことになった。
中日ナインはオーストラリア・ゴールドコーストに早めに入り、現地で合同自主トレを行い、そのままキャンプインするスケジュール。「その自主トレの時に、上の人から『若いの、早くブルペンに入れ』って言われた。それで投げたら5メートル……。無理、無理ってトレーナーに『どうしよう』って相談した。『監督に言うか』『いや、でも100万円とられるよね』ってね」。でも、故障がバレるのは時間の問題。もはや星野仙一監督に申告するしかないと覚悟を決めたという。
開幕から2か月間勝てず…初完投勝利に星野監督は下を向いたまま
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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