中田翔が挑む12球団最悪の「91」 ビシエド不発…本拠地“言い訳”できぬ致命的弱点

中日が獲得を発表した中田翔【写真:小林靖】
中日が獲得を発表した中田翔【写真:小林靖】

中日一塁手の得点貢献は12球団ワーストの数値だった

 中日は6日、巨人を自由契約になった中田翔内野手の獲得を発表した。2年連続最下位に沈むチームに、打点王3度、通算303本塁打を誇る大砲が加わる。今季も貧打にあえいだが、泣き所である一塁を中田が務めることで大きく改善される可能性がある。

 中日は今季56勝82敗5分けで2年連続最下位。総得点390、チーム打率.234、チーム本塁打71本はいずれもリーグワーストだった。スラッガーが務めることが多い一塁手も不振。他球団と大きな開きがあった。

 セイバーメトリクスの指標などで分析する株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、打撃での得点貢献を平均基準で指数化した数値「wRC+」で、中日の一塁手は「91」で、12球団ワーストになっている。リーグの平均的な打者(投手除く)を100としており、それよりも低い数値になっている。

 セ・リーグの1位は大山悠輔内野手が全試合に出場した阪神で「163」。以下、巨人が「134」、広島が「109」、ヤクルトが「102」、DeNAが「98」で続く。本拠地のバンテリンドームは広く投手有利とはいえ、wRC+は球場補正がかけられた数字であり、解消が急務な致命的な弱点だろう。

 中日の一塁は今季、ビシエドが最多の83試合で先発出場した。しかし、今季成績は打率.244、6本類打と低迷。「打てる一塁手」の獲得は低迷打開のために必要不可欠だった。通算1523安打、303本塁打の中田が救世主となるか、注目される。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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