巨人で出場機会減少も…培われた対応力 燕移籍の28歳が備える武器、最少の「7.2%」

巨人・北村拓己【写真:矢口亨】
巨人・北村拓己【写真:矢口亨】

現役ドラフトで燕へ…北村拓己の三振割合は2軍最少の7.2%

 8日に実施された現役ドラフトで、ヤクルトは巨人から北村拓己内野手を獲得した。内野ならどこでも守れる28歳ユーティリティの獲得は、野手の層を厚くする。今季は打撃でも進化を示していた。

 北村は星稜高、亜大を経て2017年ドラフト4位で巨人に入団。2020年は57試合で2本塁打、2021年には53試合には4本塁打を放つなど存在感を示した。しかしここ2年は出場機会が減少。今季は27試合で打率.206にとどまっていた。

 2軍では今季打率.305(190打数58安打)、3本塁打、OPS.872をマーク。出塁率.430は200打席以上の選手で4位だった。そして、セイバーメトリクスの指標などを用いてプロ野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、三振割合「K%」は2軍の200打席以上で最も少ない7.2%だった。

 昨年は1軍で29.1%、2軍で14.3%だったから大きく改善された。また、ストレートに対する得点貢献「wFA」も昨年の0.9から7.4に良化した。パンチ力を備えながら三振も少ないタイプは貴重だろう。

 ヤクルトの内野は一塁からオスナ、山田、村上、長岡と固まっているが、どこでもこなせる北村のような存在は貴重だ。2年連続リーグ制覇から今季は5位に低迷したヤクルト。巻き返しへの重要なピースとなりそうだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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