高卒3年目は逸材揃い…最速160キロの新人王や鷹の大砲候補 大ブレークなるか

ソフトバンク・井上朋也【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・井上朋也【写真:荒川祐史】

オリ山下は開幕戦で1軍デビュー…9勝&防御率1.61で新人王に

 新型コロナウイルスの拡大により、戦後初めて中止が発表された2020年、夏の甲子園。その大会を「最後の夏」として戦うはずだった2002年度生まれの選手たちが、プロの舞台で覚醒の兆しを見せている。高卒3年目で待望の1軍デビューを果たした選手を紹介する。

○オリックス・山下舜平大投手(2020年ドラフト1位・福岡大大濠高)

 プロ入り2年間1軍登板がなかったが、山本由伸、宮城大弥両投手がWBCに出場していたことにより、開幕戦でいきなりデビュー。6回途中1失点の好投を見せた。先発ローテーションの一角として16試合で9勝3敗、防御率1.61。最速160キロをマークするなど、新人王に輝いた。メジャーに挑戦する山本の穴を埋める存在として、快進撃を続けるだろう。

○ロッテ・中森俊介投手(2020年ドラフト2位・明石商高)

 3月31日のソフトバンクとの開幕戦で6回にプロ初登板。2/3回を無安打無失点に抑えた。4月17日に登録抹消となったが、シーズン後半に復活。9月は5試合で計9イニングを投げ、失点はわずか1。10月は4日、6日のオリックス戦で登板し、いずれも無失点に抑える。さらに、15日の「2023 パーソル CS パ」ファーストステージでも1回1/3を無安打1奪三振無失点と好リリーフ。今季は主に救援を担ったが、来季は先発での活躍を狙っている。

○ソフトバンク・井上朋也内野手(2020年ドラフト1位・花咲徳栄高)

 今季、ウエスタン・リーグで89試合に出場して打率.253、9本塁打、38打点の成績を残し、9月6日に1軍昇格。同日、「8番・一塁」で即スタメン出場すると、5回の第2打席でプロ初安打をマークした。続く第3打席でも安打を放ち、初めてお立ち台にも上がった。同月25日のロッテ戦では小島和哉投手から待望のプロ初本塁打。「自分の長所は長打だと思うので、大事な場面で初ホームランを打つことができて素直にうれしいです」と振り返っていた。15試合に出場し、打率.263、1本塁打。さらなる飛躍へ、まずは開幕1軍を目指す。

○楽天・内星龍投手(2020年ドラフト6位・履正社高)

 3年目の今季は開幕1軍の切符をつかみ取り、4月9日のロッテ戦で中継ぎとして初登板。3イニングを打者9人、4奪三振で退ける完璧なピッチングで鮮烈なデビューを飾った。同月23日の日本ハム戦では、延長11回表を無失点に抑えてサヨナラ勝利を呼び込み、プロ初勝利も挙げた。勢いそのままに、一時は勝ちパターンを担うなど、多様な起用にも応えた。53試合で防御率2.28をマーク。先発に転向する来季も大車輪の活躍を見せてほしい。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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