阪神連覇のカギ握る「-20.2」 リーグ最下位と苦戦…投手陣牽引も、まさかの“泣き所”

阪神・坂本誠志郎(左)と梅野隆太郎【写真:矢口亨】
阪神・坂本誠志郎(左)と梅野隆太郎【写真:矢口亨】

阪神は捕手がリーグワーストの打率.211、1本塁打、40打点

 今季、オリックスとの日本シリーズを制し、38年ぶりに日本一に輝いた阪神に弱点はなかったのだろうか。チーム防御率はリーグ1位の2.66、チーム打率は同3位の.247と投打の総合力で勝利した印象だったが、ポジションごとで見ると、苦しんだのが捕手部門だ。

 開幕戦のスタメンマスクをかぶったのは梅野隆太郎捕手だった。「7番・捕手」で出場していたが、4月終了時点で打率.105、0本塁打、3打点と大不振に陥っていた。7月、8月と徐々に調子を上げていったが、8月に左手首に死球を受けて尺骨骨折と診断され、そのままシーズンを終えた。

 梅野に代わって多くマスクをかぶったのは、坂本誠志郎捕手だった。今季は自己最多84試合に出場。自身初のゴールデン・グラブ賞を獲得した。しかし、打席では打率.226、0本塁打、21打点に終わった。

 株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、打撃による得点貢献を表す「wRAA」は「-20.2」。セ・リーグでマイナス指標だったのは、阪神だけだった。打率.211、1本塁打、40打点もリーグワーストだった。

 今季の阪神の防御率2.66は12球団トップ。投手の活躍の裏には坂本、梅野の存在も大きかっただろう。ただ、“穴”を一つでも減らすのが連覇への近道。打力不足をどう埋めるのか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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