ハマらなかった先発転向…西武の元ドラ1は復活なるか? 防御率7点台も、2軍で2冠の好成績

西武からヤクルトへトレードとなった宮川哲【写真:小林靖】
西武からヤクルトへトレードとなった宮川哲【写真:小林靖】

西武の19年ドラ1宮川は交換トレードで来季からヤクルトでプレー

 西武から交換トレードでヤクルトへ移籍した宮川哲投手は新天地で復活できるか。かつてのドラフト1位右腕に期待が高まっている。今季は1軍ではキャリアワーストの4登板で防御率7.16に沈んだが、2軍では好成績を残していた。

 宮川は社会人野球の東芝から2019年ドラフト1位で西武入り。1年目から49試合に登板するなど、リリーフとして活躍した。今季から先発に挑戦し、初登板となった6月1日の阪神との本拠地での交流戦では5回1失点で勝利投手に。しかし、2戦目となった6月8日の本拠地中日戦では、5回6失点、以降の2試合はともに4回まで持たず、4試合でシーズンを終えた。

 宮川の先発挑戦に苦戦している間、佐藤隼や豆田、佐々木ら西武は若手の救援が台頭。宮川は救援に戻ることなく、2軍で多くの時間を過ごした。一方で、2軍では、防御率2.45、勝率.750で最優秀防御率と最高勝率の2冠に輝いている。

 イースタン・リーグのタイトルは裏を返すと、2軍生活が長かったことの証でもある。しかし、株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、被打率.204は規定投球回を超えた選手の中では12球団トップ。さらに本塁打とファウルを除く打球のアウト割合を示す指標「DER」も.732と好成績だった。

 ヤクルトは今季、リーグワーストの防御率3.66に終わり、投手陣再建が急務となっている。新天地でチャンスをつかめるか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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