阪神4番が見せた“周東超え”の「4.4」 意外な貢献…チーム象徴する高指標

阪神・大山悠輔【写真:矢口亨】
阪神・大山悠輔【写真:矢口亨】

“周東超え”も…走塁でも多大な貢献を見せていた大山悠輔

 38年ぶりの日本一を成し遂げた阪神で、不動の4番としてチームを引っ張ったのが大山悠輔内野手だ。打率.288、19本塁打と抜きんでた数字を残したわけではないが、四球は昨年から40増えた99個を記録し、出塁率は.403を記録してタイトルを獲得した。他にも、走塁面でも多大な貢献を見せていた。

 セイバーメトリクスの観点から野球の分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータによると、盗塁以外での走塁の得点貢献を示すUBRは4.4を記録。これはタッチアップや、一塁走者が単打で三塁に進むといった“好走塁”が評価される指標で、数字だけ見れば周東佑京内野手(ソフトバンク)よりも高い。

 純粋なスピードという面で見ると、データでも低い数値(Spd 1.9)となっているが、積極的な走塁や全力疾走が、指標に表れている。セ・リーグだけで見れば、UBRは中野拓夢内野手、岡林勇希外野手、関根大気外野手、近本光司外野手に次いで5位に位置する。

 貢献度を示すWARは、12球団で4位の6.5と高数値をマークした。今季チームは12球団最多の494四球を選んだ。その中でも大山は、高い出塁率に加えて走塁でもチャンスを広げていた。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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