リーグ最下位の「.185」…明確だった“泣き所” ロッテ激戦区、ドラ1も危うい立場

ロッテ・吉井理監督【写真:荒川祐史】
ロッテ・吉井理監督【写真:荒川祐史】

2010年以来となる日本一を目指すロッテ

 ロッテは2023年、吉井理人新監督が指揮を執り、2位でシーズンを終えた。年末には本塁打王のグレゴリー・ポランコの残留が決定。新たにネフタリ・ソトも獲得した。2024年も春季キャンプから熾烈なレギュラー争いが始まるが、特に捕手と外野が激戦区となりそうだ。

 セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、捕手のチーム別打率はロッテが.185でリーグワーストと、課題の1つだ。2023年は、2022年に出場数を増やした松川虎生を2軍で鍛え、1軍では田村龍弘と佐藤都志也を併用する形だった。

 しかし、打撃面では田村が打率.166、佐藤都は.218に終わっている。ドラフトでは明徳義塾高の寺地隆成を5位で指名し、現状捕手は松川に加えて植田将太、柿沼友哉の6選手で争うことになる。

 外野手では、トレードで巨人から獲得した石川慎吾が.348の高打率をマーク。特に左投手相手には打率.373と相性の良さを見せた。2023年はチームでは荻野貴司、岡大海、藤原恭大、和田康士朗、一塁も守る山口航輝が外野手として多く出場。ソトを起用するとなると、必然と山口は外野になる。さらに2022年に盗塁王に輝いた高部瑛斗も怪我からの復活を目指しており、大混戦となりそうだ。

 中でも藤原は、昨季自己最多となる103試合に出場して存在感を見せた。アジアチャンピオンシップでは侍ジャパンとしてプレー。期待を受ける選手だけに、打撃でもう一皮剥けたいところだ。

 1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝、2010年以来となる日本一を目指すロッテ。激戦区のポジションを誰が掴み取るのか注目だ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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