中日黄金期に入団→主力になったら低迷続き 待ち望む“3人のドラ1”が報われる日

中日・大野雄大(左)と高橋周平【写真:荒川祐史】
中日・大野雄大(左)と高橋周平【写真:荒川祐史】

チーム最古参ドラ1となった岡田俊哉、大怪我乗り越え育成から再出発

 強かった記憶は薄れ、中日はもう10年以上も低迷にあえいでいる。短縮シーズンの2020年を除いてBクラス続きの中、懸命にチームを押し上げようと歯を食いしばってきた功労者も少なくない。ただ、故障やチーム状況の変化で正念場を迎える選手も。特に“3人のドラ1”にとっては、意地を見せる一年となる。

 2023年限りで堂上直倫が引退し、チーム最古参のドラ1となったのが岡田俊哉投手。落合博満監督時代に築いた黄金時代真っ只中の2009年ドラフトで入団し、2024年でプロ15年目を迎える。1軍デビューした2013年からの11年間で50試合以上登板を4度果たすなど主にリリーバーとして汗をかいてきたが、チームの成績は伴わなかった。2023年には春季キャンプ中の実戦登板で右大腿骨骨折の大怪我。2024年は育成契約から這い上がっていく。

 岡田の1年後、2010年ドラフト1位で入団した大野雄大投手にとっても、復活イヤーとなる。2023年4月に左肘のクリーニング手術を受け、1軍登板は1試合のみに終わった。2020年の沢村賞獲得をはじめ、これまでの貢献度は言うまでもない。チームが苦しい中でも先発の軸として矢面に立ってきた。岡田と同様、主力になって以降は優勝を知らない。誰よりも勝利を渇望している左腕が、V字回復に向かう。

 大野の1年後、2011年ドラフト1位で3球団競合の末に入団したのが高橋周平内野手。もがきながらも7年目の2018年に初めて規定打席に到達すると、翌2019年には三塁でベストナインとゴールデン・グラブ賞を獲得した。チームに欠かせない主力となったが、若手の台頭もあって直近2年は100試合出場に届かず。30歳を迎える2024年、背番号3の真価が問われる。

 3選手とも強いドラゴンズの門を叩き、弱くなっていくさまを目の当たりにしてきた。その悔しさは、低迷期脱出には欠かせないエネルギーとなる。中田翔内野手ら積極的なオフの補強で、戦力は整いつつある。個人にとっても、チームにとっても、報われるシーズンにしたい。

(Full-Count編集部)

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