鳥谷氏が期待する“高卒遊撃手”「出てくると面白い」 問われるチームの育成力

阪神・小幡竜平(左)と遠藤成【写真:小林靖、荒川祐史】
阪神・小幡竜平(左)と遠藤成【写真:小林靖、荒川祐史】

鳥谷敬氏らがリアル野球盤大会「THE野球盤」に参加

 阪神OBの鳥谷敬氏、糸井嘉男氏、福留孝介氏、今成亮太氏が20日、ほっと神戸で行われたリアル野球盤大会「THE野球盤」に参加し、子どもたちと貴重な時間を過ごした。春季キャンプで臨時コーチを務める予定の鳥谷氏は“高卒遊撃手”の台頭に期待を寄せた。

 昨年に続き“レジェンドOB”が若虎を指導する。今年は1軍の宜野座だけでなく、2軍の具志川にも足を運ぶ予定の鳥谷氏は「去年、実際に1軍の試合に出ていない選手も見られる」と、若手の指導も楽しみの1つに挙げた。チームは昨秋のドラフトでは3位で山田脩也内野手(仙台育英)、4位で百崎蒼生内野手(東海大熊本星翔)を指名するなど高卒遊撃手を獲得しており、鳥谷氏も“教えがい”がありそうだ。

 昨季は木浪聖也内野手が127試合に出場し、遊撃のゴールデン・グラブ賞を獲得。29歳と年齢的にも脂が乗り、打撃を含め今季も正遊撃手の筆頭候補。ただ、球団は長期的に戦えるチーム作りを目指し、若手の育成にも力を注ぎ、内野の要となる遊撃のポジションには小幡竜平内野手、遠藤成内野手、ルーキーら含めた“高卒組”も多く控えている。

 これまで阪神は、平成以降で高卒の遊撃手が規定打席に到達したことは一度もない。「大卒社会人ではなくて、1から育てていって、高卒からしっかり育てば。育成も含めて(チームが)問われるところだと思うので。内野手はどんどん高卒で守っていく選手が出てくると面白いと思います」と鳥谷氏。甲子園で高卒生え抜きの遊撃手が育つことに大きな意味があると感じている。

 臨時コーチを務めた昨年は遊撃で木浪、一塁で大山悠輔内野手、二塁で中野拓夢内野手と、内野から3人のゴールデン・グラブ賞を輩出したが「元々、力のある選手たちなので。自分が言ったからどうこうではないと思う。少しでも何か感じるものがあって、ヒントにしてもらえるなら、それでもう十分です」と謙遜。“鳥谷イズム”を引き継いだ後輩たちの成長を感じ取っていた。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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