あえて9番に置く強打者「小技もある」 山川加入で劇的変化…元コーチが予想する鷹打線

ソフトバンク・柳田悠岐、山川穂高、近藤健介(左から)【写真:荒川祐史、藤浦一都】
ソフトバンク・柳田悠岐、山川穂高、近藤健介(左から)【写真:荒川祐史、藤浦一都】

ホークスで計13年間打撃コーチを務めた立花氏は山川について「彼は4番」

 注目の山川穂高内野手は機能する――。2017~2021年にソフトバンクの打撃コーチを務めるなど、ダイエー時代を含め計13年間ホークスで打撃指導した立花義家氏(韓国プロ野球KBOリーグのサムスン・ライオンズ3軍打撃コーチ)がFull-Countの取材に応じ、古巣の理想オーダーを独自予想。「4番・DH」の山川をはじめ、意外な打者を9番に指名するなど「いずれにしても凄い打線」と破壊力を絶賛した。

「山川は今まで通りにやってくれたらいいオーダーを組めると思います。彼は4番」

 西武からFAで加入した3度の本塁打王を誇るスラッガーを迷わず4番に置いた。昨季チーム最多の74試合で4番を任された柳田悠岐外野手を3番、打撃2冠の近藤健介外野手を5番とし「実績のある右打者の山川が4番にいて、左、右、左のクリーンアップになる」。

 さらに山川の怖さについて「場面によって反対(右)方向に打つでしょ。李大浩がそうだった。チャンスの時に反対方向にコンと打つ。それが山川もできる。強く振ることもできる」。2014、2015年にソフトバンクでプレーし、2年間で50本塁打166打点を記録した韓国の英雄的な右の大砲と重ねた。

 西武時代の山川は一塁での出場が多かったが、同じポジションで4年連続ゴールデングラブ賞を受賞している中村晃外野手がいるだけに「晃(中村)を生かすためには山川はDHがいい」としながらも「この4人でコンディション見ながらDHを回せる。その意味でも晃が外野を守れるのは大きい」と語る。

「柳田、山川、近藤ときて、クセ者の晃がいる。晃は自己犠牲の打撃もできる。(昨年と)全然違うと思います」

ソフトバンク1軍打撃コーチ時代の立花義家氏【写真:藤浦一都】
ソフトバンク1軍打撃コーチ時代の立花義家氏【写真:藤浦一都】

9番に栗原陵矢外野手を“指名”し「小技もあるし、ホームランもある」

 1、2番コンビには周東佑京内野手、牧原大成内野手。“最強カルテット”に続く7番は今宮健太内野手、8番は甲斐拓也捕手とし、9番には昨季は5番での出場が最も多かった栗原陵矢外野手の名前を挙げた。「(三塁に)リチャードもいいけど、数字で見れば栗原が1番近いかもしれないね。面白い」。

 栗原の9番は2018年に1度、2019年に2度あっただけ。17発でブレークした2020年以降は1度もなく、昨年は4~7番だった。だが立花氏は「小技もあるし、ホームランもある。栗原のような打者が9番にいたら怖いと思います」と、自ら指導し開花させた内外野をこなすオールラウンダーの価値を力説。

 走力もあるだけに今宮も含めた周東、牧原大との9番から上位に繋ぐ組み合わせも多様性があるとした。

「山川が入ったことで、途切れることのない完全なる“打線”になります。去年はあと1点が取れないで負ける試合も多かった。『なんとか打ってくれー』となっていたのが、今年はしっかり取れるようになるんじゃないかな」

 立花氏はさらにリチャード内野手、井上朋也内野手といった若手の台頭にも期待しつつ「いずれにしても凄い打線になりますよね」。

 オフに巨人とのトレードでアダム・ウォーカー外野手も獲得したが、あくまで理想は和製オーダー。数々の主力選手を育て上げた名コーチも楽しみにしている鷹打線のお披露目は、もうすぐだ。

【予想スタメン】栗原は「9番にいたら怖い」…立花氏が予想する2024年ソフトバンク打線

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