10敗から覚醒した左腕、12球団No.1の「.412」 逸材揃い…侍J経験した“3年目トリオ”

西武・佐藤隼輔、隅田知一郎、古賀悠斗(左から)【写真:荒川祐史】
西武・佐藤隼輔、隅田知一郎、古賀悠斗(左から)【写真:荒川祐史】

隅田は9勝、佐藤隼は18ホールド、古賀は盗塁阻止率.412をマーク

 2023年の西武は5位に終わったものの、投手陣を中心に若手の台頭が目立った。なかでも、2年目のシーズンを戦った若獅子が成長。今季3年目を迎える3選手の昨季を振り返る。

 隅田知一郎投手は昨年、22試合131回を投げて9勝10敗、128奪三振、防御率3.44、WHIP1.25をマーク。1勝10敗と苦しんだルーキーイヤーを乗り越え、飛躍を遂げた。昨季3登板目のソフトバンク戦(4月19日)で389日ぶりの白星を手にし、夏場にかけて調子を上げた。

 8月9日の日本ハム戦では、自己最多132球の熱投で初の完封勝利。シーズン後は野球日本代表「侍ジャパン」に選出され、「アジアチャンピオンシップ」の韓国戦で7回7奪三振無失点の快投を見せた。今季は左のエースとしての立ち位置を築きたい。

 佐藤隼輔投手は昨年、47試合で39回2/3を投げて1勝2敗18ホールド、27奪三振、防御率2.50、WHIP1.29を記録した。中継ぎとして開幕1軍をつかみ、7試合連続無失点。初登板だった4月1日のオリックス戦で自己最速の155キロを記録するなど、交流戦終了時点までに26試合に登板した。

 夏場に2度、1軍選手登録を抹消されたが、9月に再昇格。以降は7試合無失点でシーズンを終えた。オフには日本代表として「アジアチャンピオンシップ」に出場。豪州戦に登板し、ピンチを背負いながらも無失点で乗り切った。

 古賀悠斗捕手は100試合で打率.218、(239打数52安打)2本塁打20打点、出塁率.294、OPS.596をマークした。開幕1軍をつかむも5月の月間打率は.098。前半戦は打撃不振に苦しんだ。夏場に入ると調子を上げ、8月は21試合で先発マスクを被り、月間打率.295をマークした。

 守備面では強肩に磨きがかかり、盗塁阻止率は12球団トップの.412を記録。100試合に出場し、日本代表にも選ばれた。今季は正捕手の座を確固たるものとし、扇の要としてチームを上位に導けるか。

(「パ・リーグ インサイト」河野桜己)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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